monoAI、子会社モリカトロンの全株式を代表取締役の森川幸人氏に6月20日付で譲渡 MBOでモリカトロンは独立 monoAIは注力分野に集中へ
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monoAI technology<5240>は、6月17日、子会社モリカトロンの全株式を代表取締役の森川幸人氏に6月20日付で譲渡することを発表した。譲渡価格は非開示で、これによりモリカトロンはmonoAIの連結子会社から除外されることになる。
モリカトロンは、代表取締役である森川氏のリーダーシップのもと、AI技術を主にゲーム、漫画、アニメといった人々を楽しませるエンターテインメント分野に応用することに特化し、いわゆる「エンタメAI」の研究開発および事業展開に注力することで、その領域において独自のポジションを築いてきた。
モリカトロンが専門とするこの「エンタメAI」分野は、独自の魅力と可能性を持つ一方で、monoAIグループが現在注力し、経営資源を集中投下しているリアルビジネスへのAI活用や産業DXを目的としたAI×XRソリューション開発とは、主要な市場ターゲットや技術開発の方向性が明確に異なっていた。モリカトロンが「エンタメAI」で追求する独創的なアプローチや、同社が培ってきた開発文化、森川氏のビジョン、そして従業員の専門性を最大限に尊重することを考慮すると、グループのコアAI戦略に統合することは必ずしも最適ではないと判断するに至ったとのこと。
monoAIグループとしては、AI技術全般への取り組みは継続しつつも、限られた経営資源を自らが定めるAI×XR戦略へ一層集中し、この分野における競争優位性を早期に確立することが、中長期的な企業価値向上に不可欠であると考えているという。
このような現況にかんがみ、外部売却も視野に、今後の方向性について協議を重ねる中で、モリカトロンの創業者であり、代表取締役として同社の事業と技術、そしてそのポテンシャルを最も深く理解している森川氏からMBO(マネジメント・バイアウト)による株式の買取りの申し出があった。
monoAIは、森川氏のリーダーシップのもとでモリカトロンがその独自性と創造性を最大限に発揮し、より自由かつ機動的な経営判断のもとで、独創的なエンターテインメント向けAIの開発を追求し、その分野での成長を加速させることが、モリカトロンにとって最善の途であると判断するとともに、グループにとっても株式譲渡により、財務基盤を強化するとともに、成長ドライバーであるAI×XR戦略へのリソース配分を一層強化することが可能となるとし、双方において最善の選択であると判断するに至り、株式譲渡を決定した。
なお、この株式譲渡により、monoAIの連結業績および個別業績において売却益を計上する見込みだが、業績に与える影響については、現在精査中であり、確定し次第速やかに発表する。また、モリカトロンが連結子会社から除外されることで、連結業績への影響が生じ、売上高、営業利益、経常利益が減少する見込みだが、与える影響は軽微としている。
会社情報
- 会社名
- monoAI technology株式会社
- 設立
- 2013年1月
- 代表者
- 代表取締役社長 本城 嘉太郎
- 決算期
- 12月
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 5240
