バンナムHD、第1四半期決算は営業益18%増の519億円と2ケタ増益…「NIGHTREIGN」200万本超えの大ヒット、「GQuuuuuuX」と万博出展でIPファン層拡大
バンダイナムコホールディングス<7832>は、8月5日、2026年3月期 第1四半期の連結決算を発表し、売上高3004億3000万円(前年同期比7.1%増)、営業利益519億2100万円(同17.9%増)、経常利益546億5800万円(同11.4%増)、最終利益383億2900万円(同12.6%増)だった。
・売上高:3004億3000万円(同7.1%増)
・営業利益:519億2100万円(同17.9%増)
・経常利益:546億5800万円(同11.4%増)
・最終利益:383億2900万円(同12.6%増)
第1四半期としては、売上、利益ともに最高水準となった。トイホビー事業、デジタル事業、映像音楽事業が前年同期比で増収増益となったほか、アミューズメント事業においても業績が安定的に推移した。「ELDEN RING NIGHTREIGN」が200万本を超える大ヒットとなったほか、ガンダムシリーズでは「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」と各事業の商品・サービスの連携、大阪・関西万博における「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」出展等によりIPの話題を喚起しファン層を拡大することに成功した。


セグメントごとの経営成績は、次のとおり。
[トイホビー事業]
トイホビー事業における売上高は1468億9300万円(同10.6%増)、セグメント利益は285億7100万円(同6.0%増)となった。
国内外で展開カテゴリーの拡大、リアルイベントや店舗によるタッチポイントの拡大、生産体制の強化等をはかったことにより、好調に推移した。具体的には、ガンプラ(ガンダムシリーズのプラモデル)やコレクターズフィギュア、一番くじ(キャラクターくじ)等のハイターゲット(大人)層向けの商品が、販売・マーケティングや商品ラインナップの強化により好調に推移した。
また、「ONE PIECE」や「DRAGON BALL」シリーズのトレーディングカードゲーム等のカード商材、ガシャポン(カプセルトイ)、菓子・食品等が商品ラインナップやターゲット層、展開地域の拡大に加え、顧客とのタッチポイントの強化等により業績に貢献した。今後もトイホビー事業においては、引き続きグローバル展開の拡大と、拡大を支える生産体制や販売網等の強化を推進する。
[デジタル事業]
デジタル事業における売上高は1077億7000万円(同1.4%増)、セグメント利益は217億0400万円(同47.3%増)となった。
家庭用ゲームにおいて「ELDEN RING」のスピンオフタイトル「ELDEN RING NIGHTREIGN」が発売初日に世界累計出荷本数200万本を記録するなどワールドワイドでヒットした。また、「たまごっちのプチプチおみせっち おまちど~さま!」が、トイホビー事業のたまごっちとの話題の相乗効果により人気となった。
ネットワークコンテンツにおいては、新作アプリタイトル「SDガンダム ジージェネレーション エターナル」が新たなファン層も獲得し好調にスタートした。また、「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」「アイドルマスター」シリーズ等の主力アプリタイトルがユーザーに向けた継続的な施策により安定的に推移した。
デジタル事業では引き続きクオリティを重視したファンの期待に応えるタイトル開発を目指し、バランスの取れた最適なタイトルポートフォリオの構築に取り組む。
[映像音楽事業(旧 IPプロデュース事業)]
映像音楽事業における売上高は212億6500万円(同21.5%増)、セグメント利益は42億3000万円(同69.6%増)となった。
ガンダムシリーズの新作映像作品「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」が既存ファンに加え新たなファン層を獲得し人気となり、同作品の劇場興行収入、グローバルでの映像配信や商品・サービスのライセンス展開が業績に貢献した。
このほか、ガンダムシリーズや「ブルーロック」等の映像配信やライセンス展開等が安定的に推移した。映像音楽事業では、今後も映像や音楽を通じIP軸戦略の核となる良質なIPの創出を強化する。
[アミューズメント事業]
アミューズメント事業における売上高は338億2000万円(同2.4%増)、セグメント利益は20億7300万円(同25.3%減)となった。
国内アミューズメント施設の既存店売上高が108.7%となった。
また、「バンダイナムコ Cross Store」や「ガシャポンのデパート」のようなグループの商品・サービスと連携したバンダイナムコならではの施設、アクティビティ施設等が好調に推移した。業務用ゲームの販売については、人気シリーズの新製品の発売があった前年同期とのラインナップの違いが影響した。アミューズメント事業においては、グループの商品・サービスの認知を拡大するためのファンとのタッチポイントの役割をさらに強化していく。
[その他事業]
売上高は90億6000万円(同9.1%増)、セグメント利益は4億9300万円(同43.8%増)となった。
その他事業については、グループ各社へ向けた物流事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。
■2026年3月期の見通し
2026年3月期の業績は、売上高1兆2000億円(前期比8.5%増)、営業利益1450億円(同6.7%増)、経常利益1490億円(同6.8%増)、最終利益1000億円(同15.4%増)、EPS154.51円を見込む。株価収益率は31.7倍となる。
・売上高:1兆2000億円(同8.5%増)
・営業利益:1450億円(同6.7%増)
・経常利益:1490億円(同6.8%増)
・最終利益:1000億円(同15.4%増)
・EPS:154.51円
【通期計画に対する進捗率】
・売上高:25.0%
・営業利益:35.8%
・経常利益:36.7%
・最終利益:38.3%
会社情報
- 会社名
- 株式会社バンダイナムコホールディングス
- 設立
- 2005年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 浅古 有寿
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1兆2415億1300万円、営業利益1802億2900万円、経常利益1864億7000万円、最終利益1293億100万円(2025年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7832