ブシロード、第1四半期決算は営業益227%増の16億6800万円と大幅増益　『ヴァイスシュヴァルツ』中心にTCG好調　大型コンソールゲームも収益貢献

ブシロード<7803>は、11月14日、2026年6月期 第1四半期の連結決算を発表し、売上高137億6600万円(前年同期比12.2%増)、営業利益16億6800万円(同226.6%増)、経常利益19億3200万円(前年同期は600万円の損失計上)、最終利益16億6300万円(同2718.6%増)と大幅増益を達成した。

・売上高:137億6600万円(同12.2%増)
・営業利益:16億6800万円(同226.6%増)
・経常利益:19億3200万円(同600万円の損失計上)
・最終利益:16億6300万円(同2718.6%増)

『ヴァイスシュヴァルツ』を中心とするトレーディングカードゲームが全体の伸びをけん引した。「ゴジラ カードゲーム」や「hololive Official CARD GAME」の成長も収益を押し上げた。国内が同18%増と堅調に伸びた一方で、海外が同46％増と大きく伸び、海外比率は39.4％から44.5％に増加した。またデジタルゲームにおける大型タイトルの発売と開発費の減少も収益改善に貢献した。

各ユニットの動きは以下の通り。

■ブシロードユニット
ブシロードユニットは主に日本語版のTCGとデジタルゲームの企画・開発・発売を行っている。TCGは「カードファイト!! ヴァンガード」や「ヴァイスシュヴァルツ」が引き続き順調に推移している。新作TCGとしては2025年7月に「ゴジラ カードゲーム」を発売した。

デジタルゲームは事業計画に対し軟調に推移した。コンソールゲームでは2タイトルをリリースし、モバイルゲームは8月末に1タイトルのサービスを終了した。モバイルゲーム「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」は簡体字版が引き続き盛況であり、日本語版も9月にハーフアニバーサリー施策を行い順調に推移した。

■BI(Bushiroad International)ユニット
BIユニットは主に英語版のTCGとデジタルゲームの企画・開発・発売を行っている。TCGは「ヴァイスシュヴァルツ」英語版で大型商品の発売があり、順調に推移した。新作TCGとしては2025年7月に「ゴジラ カードゲーム」の英語版と、「hololive OFFICIAL CARD GAME」の英語版を発売した。

■ライブエンタメユニット
ライブエンタメユニットは、Ave Mujica5th LIVE「Nova Historia」やPoppin'Party Global LIVE2025等、ライブイベントを開催し、順調に推移した。

■MD(マーチャンダイジング)ユニット
MDユニットは、前年同期は中国での一時的な特需による売上が大きく、前年同期比で売上・利益ともに減少したが、概ね計画通りに推移した。ライブグッズは、大型ライブ開催が多かった前四半期と比較して落ち着いた水準ながら安定した販売を維持している。クレーンゲーム機ブランド「ブシロードプライズ」が引き続き好調に推移した。また、直営店「ブシロードクリエイティブストア」開設により、ユーザーとの接点を拡大している。

■メディアコンテンツユニット
メディアコンテンツユニットは、従来のアドユニットに出版事業を加え、広告・出版の両事業を統合した新ユニットとして始動した。作品創出からプロモーションまでを一体で推進し、グループのIP開発エンジンを目指している。出版事業では主力タイトルを中心に堅調に推移し、編集体制の強化を進めている。第1四半期は、電子コミックスがWEB小説の漫画化作品を中心に伸長した。

■スポーツユニット
スポーツユニットは、「新日本プロレス」はG1 CLIMAX 35等、夏の大会を実施するも、動員数は前年同期比で減少した。「スターダム」は、5★STAR GP 2025等、夏の大会を実施し、前年同期比で動員数増加・増収増益となった。TV番組「ラヴィット!」で上谷選手がシーズンレギュラーを務め、23年ぶりに女子プロレスが地上波で生中継されるなど、注目が高まった。

■2026年6月期の見通し

2026年6月期の業績は、売上高560億円(前期比0.3%減)、営業利益45億円(同7.6%減)、経常利益46億円(同5.1%減)、最終利益27億円(同21.0%減)、EPS19.63円を見込む。株価収益率は15.0倍となる。

・売上高:560億円(同0.3%減)
・営業利益:45億円(同7.6%減)
・経常利益:46億円(同5.1%減)
・最終利益:27億円(同21.0%減)
・EPS:19.63円

【通期計画に対する進捗率】
・売上高:24.6%
・営業利益:37.1%
・経常利益:42.0%
・最終利益:61.6%