【サービス終了、その瞬間】KONAMI『パワプロ 栄冠クロス』…ああ~栄冠は~筆者に輝く?

スマートフォンアプリ市場は、日々新作ゲームがリリースされる。その一方で、様々な事情により惜しまれつつサービスが終了してしまうゲームも少なくはない。

gamebizでもサービス終了に関する記事(関連情報)を取り上げている。

それら記事を読み、「あと数ヵ月後に終わるのか…」と思うが、サービス終了発表~サービス終了当日までの期間、そのゲームについて追ってはいなかった。

そこでgamebizでは、それらゲームのサービスが終了する瞬間に立ち会って、ゲーム内でどのような事が起こったのかを伝える「サービス終了、その瞬間」を展開している。

今回は、2026年3月17日12時59分をもってサービス終了となった、コナミデジタルエンタテインメントの『パワフルプロ野球 栄冠ナイン クロスロード』(パワプロ 栄冠クロス)をピックアップする。

KONAMI『パワフルプロ野球 栄冠ナイン クロスロード』(Since 2023 to 2026)

まずは『パワプロ 栄冠クロス』の概要について。

本作は、家庭用ゲーム『パワフルプロ野球』シリーズの人気No.1モードである「栄冠ナイン」をモバイル向けに開発したゲーム。

プレーヤーは弱小高校の野球部監督としてチームの育成や試合での采配を振るい、甲子園常連校、そして全国制覇を目指すという内容だ。

基本プレー無料で、「栄冠ナイン」の世界観はそのままに、「特待生」「成長板」「ライバル校」など新要素によってチーム育成の幅が広がり、高校野球の“筋書きのないドラマ”を手元で楽しむことができた。

本作は2023年9月20日にリリースされており、配信開始から約2年半でのサービス終了となった。

タイトル発表からサービス終了までの歴史を振り返る

続いて、『パワプロ 栄冠クロス』発表からの歴史を振り返っていこう。

本作は2023年5月10日に、KONAMIがモバイルゲーム『パワフルプロ野球 栄冠ナイン(仮)』を同年夏に配信することを明らかにして、その存在が公に。『パワフルプロ野球』シリーズとしては2014年12月に配信されたモバイルゲーム『実況パワフルプロ野球』以来、およそ9年ぶりとなる待望のモバイル野球タイトルの新作となった。

発表から約2ヵ月後、タイトル名が『パワフルプロ野球 栄冠ナイン クロスロード』に決定し、公式HPやメインビジュアル、ティザームービーなどが公開された。

2023年8月4日から事前登録がスタートするとともに、リリース日が同年9月20日に決定した。(関連記事

そして満を持して配信開始となった『パワプロ 栄冠クロス』。プロ野球オリックス・バファローズで活躍する宮城大弥選手の妹・宮城弥生さん初出演のWebCMを放映してリリースを盛り上げた。(関連記事

『パワプロ 栄冠クロス』は2023年9月22日10時時点のApp Store売上ランキング(ゲームカテゴリー)において10位とトップ10圏内に入った。(関連記事)  また、同年9月25日10時時点のGoogle Playのセールスランキングでも26位と初のトップ30入りを果たすなど、上々の滑り出しを見せた。(関連記事

以降、各種セレクションスカウトや、秋山幸二さんや斎藤佑樹さんらレジェンドOBが転生選手として入学する可能性がある「来たれ!転生選手」、イチローさんが「野手」と「投手」2タイプの特待生として登場するスカウト(関連記事)など、さまざまな施策を展開し、ユーザーや野球ファンを楽しませてくれた。


▲2025年11月12日から松井秀喜さんとのコラボが開催。


▲「来たれ!転生選手」に初の現役選手として、[投手]大谷翔平、[野手]大谷翔平が登場した。


▲0.5周年を迎え、新ロード「世界の栄冠」が登場した。


▲2025年1月29日からは、期間限定ロード「栄冠シリーズ」を開催。

また『パワプロ 栄冠クロス』では、レジェンドOBや現役選手のみならず、人気野球漫画「MAJOR」コラボや、「タッチ」「H2」「MIX」など数多くの野球漫画を手掛けてきたあだち充先生の画業55周年を記念したコラボも行われた。

そして2025年6月6日、『パワプロ 栄冠クロス』のNintendo Switch版とPS4版のサービスが、2025年11月12日9時59分をもって終了することが発表。(関連記事)  その時はモバイル版は引き続きサービスを継続していく、としたが、2025年12月22日にモバイル版のサービスが2026年3月17日12時59分をもって終了することが発表されたのだった(関連記事)。

ちなみに2026年1月14日、『パワプロ 栄冠クロス』のサービス終了にあたり、これまでプレイしてくれた感謝を込めたこれまでの振り返りとして、ユーザーと共に築いた『パワプロ 栄冠クロス』の記録が発表された。この記録は『パワプロ 栄冠クロス』公式X上で公開され、ゲーム内のお知らせでは「スタジアムの記録」や「監督の最多記録」も公開された。(関連記事

1週間前からプレイ…有終の美(サ終)を見届ける

『パワプロ 栄冠クロス』の発表からサービス終了決定までの流れをお届けしたところで、ここからはサービス終了1週間前の2026年3月11日からログインしたプレイ記録をダイジェストでお届けしよう。

いきなり忘れかけていた青春が爆発しそうなムービーのカットを並べてみましたが、実は筆者は『パワプロ 栄冠クロス』を1年くらい前から趣味でプレイしていたのである。

本作のようなプレイヤーが監督になってチームを導いていくゲーム、好きなんすよ。正直、野球よりサッカーのほうがアレなんだけれども、監督目線で遊べるゲームなら種目なんて関係ないから!

てな具合で前々からコツコツと遊んできたんだけど……甲子園大会で一度も優勝できていないのである。しかもルーキークラス。

監督としての才能がないのかしら?  プレイヤーネームは筆者が尊敬する、柏葉英二郎にしているよ。そう言えば昔、某「青春×女子高生×高校野球」をテーマにした作品でもプレイヤーネームを柏葉監督してたなぁ。

ちなみに学校については、筆者の母校(本当は大秦野なんだけど随分前に他高とフュージョンして高校名が変わった)にしているよ。

そんな我が母校を率いて、一度も甲子園大会で優勝できないとは……しかも、あと1週間でサービスが終了してしまう。筆者は最後の1週間で我が母校を全国制覇させようと奮い立ったのである。


▲甲子園で優勝できないもんだから、成長版の右下は開かずの間と化している。


▲毎日の日課だった水やり。あと1週間では芽は出ないだろうが、甲子園大会優勝という大輪の花は咲かせてやるぜ!

さて、サ終1週間前の時点で我が校は、夏の甲子園大会準決勝で敗退し、“神奈川のブンブン丸”ことギブソンJr.ら3年生が抜けて新戦力に切り替わるタイミングだった。

とりあえず3年が抜けた新チームで春の甲子園大会を目指して、秋の県大会、県地区大会を勝ち上がるべく、部員達に厳しい練習を課した。

そして、なんやかんやありつつ県地区大会二回戦突破。春の甲子園大会出場を手繰り寄せることができた。


▲10月末のドラフトで、我が校からふたりが3位指名を受けた。良かったな、おまえら!


▲このスクショとは関係ない話だけど、秦野出身のアイドルと言えば元日向坂46の一期生・高本彩花(おたけ)さん。


▲野球部元マネージャーの売れっ子アイドルがやってきたからなのか、監督レベルがアップした。実にミーハーである。


▲ガチンコ・ファイトクラブ12期生……もとい、秦野総合高校野球部12期生が学び舎から巣立っていった。

サ終の事を考えると、柏葉英二郎こと筆者率いる秦野総合高校野球部にとって、これが『パワプロ 栄冠クロス』最後の春の甲子園大会だ。何とか部員達に頂点からの景色を見せてやりたい。


▲1回戦は忍野大附属高校(山梨代表)。いきなりハラハラする試合展開となったが、何とか勝利。山梨代表の想いも背負って次も戦うよ!


▲2回戦の相手は高砂水産高校(兵庫代表)。6回までは4対4と互角の展開だったが、7回に2点を奪われて力尽きた。山梨代表のみんな、正直すまんかった。

最後の春の甲子園大会は2回戦敗退という結果に……筆者は可愛い部員達の夢を叶えてやれないまま終わってしまうのか。夏の甲子園大会がラストチャンスだ!


▲4月になって新入部員が入部してきた。そしてマネージャー界の殿堂入りキャラ“朝倉南”も。


▲朝倉が言っている。「南を甲子園に連れてって」と。それ、筆者じゃなくて上杉に言ってくれ。

秦野総合高校野球部の監督として、高校生の特権である青春に浸っていた筆者だったが、気が付けば『パワプロ 栄冠クロス』サ終当日の2026年3月17日を迎えていた。筆者は1時間前の11時59分に最終ログインを果たした。

いつもなら、他のユーザーさんの最終ログイン状況を確認するのだが、今回はすでに結果がわかっていた。そう、1週間前に一度確認した際、フォローしている方もフォロワーの方も、最終ログインがかなり前だった。

もちろん、サ終当日にログインしているプレイヤーさんは他にたくさんいると思うが、少なくとも筆者のフレンドはそんな感じなのだ。

こうなったらもうやることはひとつ。夏の甲子園大会に出場して、最初で最後の全国制覇を成し遂げるのみ!  まずは夏の県大会を勝ち上がるのだ!!


▲織姫と彦星よ、イチャイチャする前にうちの部員たちの悲願を叶えたってくれ。


▲夏の県大会準決勝で、秦野総合高校のライバル校である羽鳥ルーマニアを下して甲子園出場へ王手!


▲そして夏の県大会決勝で湘南実業高校に競り勝ち、甲子園大会出場!


▲最後の夏の甲子園大会を前に合宿を実施。己を追い込んで、限界のその先へ!

そして夏の甲子園大会本番。我が校は二回戦からの登場となるようだ。

これから熱き戦い、すなわち“熱闘甲子園”が始まると思うと緊張するね。熱闘甲子園と言えば、昔『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』で“熱湯甲子園”という柳沢慎吾さん出演のコントがあってね。あれは超面白かったなぁ。

ちょっぴり脱線したけど、サ終まであまり残された時間はない。早く試合を進めないと!


▲二回戦の相手、大阪代表の豊中商工高校を撃破!


▲なぜかこの試合だけ18点も取るというマシンガン打線っぷりを披露し、愛媛代表の宇和島大附属高校を退けた。この18点、次の試合以降に分割して使いたいよ。


▲準々決勝。山口の宇部学院高校との激闘を制した。


▲熊本代表の水俣義塾高校との準決勝も2回に奪った4点を守り切って勝利!

これまで何度か甲子園大会には出場したが、その度に初戦や二回戦で跳ね返されては甲子園の土を持ち帰ってきた。しかし、ついに我々は決勝の舞台まで駒を進めることができた!

『パワプロ 栄冠クロス』サ終まであと十数分。ここまで来たら……やーってやるぜ!


▲121勝目は全国制覇だな!


▲泣いても笑っても、この試合が我々にとって最後の試合となる。これまで積み重ねてきた全てをグラウンドで出し切ってこい!


▲降谷、おまえさんならやってくれると信じている。


▲他のナインたちも攻守で降谷を援護!  これこそが本当の全員野球ってもんよ!!

そしてサ終まで数分前。降谷渾身の一球を青森南高の福山くんが打ち上げて……

サ終ギリギリで初の甲子園大会優勝!  最後の最後、部員たちの努力がついに報われた瞬間である。

監督としての責務を果たした筆者は、最後にこれまで巣立っていった教え子たちに「花京院!イギー!アヴドゥル!終わったよ…」と、空条承太郎のような気持で全国制覇の報告をしたところで通信が途絶えた。

こうして、『パワプロ 栄冠クロス』は約2年半の歴史に幕を下ろしたのだった。


▲サービス終了後の公式X(Twitter)。

阪神甲子園球場
日本プロ野球名球会公認
日本プロ野球OBクラブ公認
©Konami Digital Entertainment

(文責:gamebiz編集者  稲葉智秋)

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株式会社コナミデジタルエンタテインメント
https://www.konami.com/games/corporate/ja/

会社情報

会社名
株式会社コナミデジタルエンタテインメント
設立
2006年3月
代表者
代表取締役会長 東尾 公彦/代表取締役社長 早川 英樹
決算期
3月
直近業績
売上高1940億1100万円、営業利益336億4700万円、経常利益348億9300万円、最終利益278億2800万円(2023年3月期)
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