NHN PlayArtへ社名を変更して変わったこととは? 執行役員・エグゼクティブディレクター馬場氏インタビュー

 

 

リクルートキャリアの山田です。今回、私が気になるスマートフォン・ソーシャルゲーム業界企業をSocial Game Infoで紹介していきます。第一弾は2013年8月1日よりNHN Japan株式会社からより社名を変更したNHN PlayArt株式会社。今回、執行役員・エグゼクティブディレクターの馬場一明氏に、これまでのNHN Japan株式会社との違いや、今後のNHN PlayArt株式会社について、ざっくばらんにお話をお聞きしてきました。

現在、NHN PlayArtではプログラマ・デザイナー・ディレクター・プランナーなどを積極採用中。転職を検討されている方や、NHN PlayArtに興味のある方はぜひご応募・お問い合わせしてください。

 

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数字よりもクリエイティブの話が中心。だから面白いゲームがつくれるんです

 

 

――本日はよろしくお願い致します。早速ですが8月1日より社名変更されましたが、何か社内でも変化はあったのでしょうか?

社名変更と同時に変わったということは特にありませんね。今年の4月にNHN JapanからLINEが分社化しましたが、この頃から私たちも新しい体制をつくる準備を進めてきました。まあ社名が8月に変わった後も、毎日何かしら変化は続いていますね。

これまでは事業目標を優先したビジネス視点から全てが考えられていました。分かりやすく言うと数字がまずありきという考え方です。例えば最初からリリース日が決まっていて、目標DL数や会員数、売り上げなど目標数値が決まってしまっている。そうすると、その数値目標に合わせにいったゲームしかつくれない。これじゃありきたりのゲームしかつくれないし、ツマらないでしょ。

社名変更とともに大きく変わったのは、数字から考えるのではなくいかに面白いゲームをつくれるか、クオリティを第一に考えるようになったという点。例えば以前は数字の話が中心だった経営会議でも、制作中のゲームの話や開発体制についての話がとにかく多くなりましたね。

経営陣がゲームのクオリティについては真剣に話し合っているくらいなので、現場はそれ以上に真剣ですよ。NHN PlayArtで働く全員が、より面白いゲームをつくるにはどうすればよいかを毎日考えるようになったことが一番大きな変化ですかね。

社名にある「PlayArt」とは、「Play」と「Art」を組み合わせた造語なのですが、この言葉が表わすように、良質で魅力的なコンテンツとサービスを開発・提供する、モノづくり・ゲームデベロッパーを私たちNHN PlayArt株式会社は目指しています。

 

――開発現場ではどのような変化がありましたか?

「クオリティ重視だ!」という考え方が浸透し、開発現場が重視されるようになると、自然と現場も盛り上がってくるようになりましたね。出てくる意見やアイデアも前向きなものが多くなって来ていますね。以前は不満やグチが会社や組織に対して出ることもありましたが、今は会話の中身のほとんどが「ゲームを面白くする」ために何をすればよいかというものに変わってきました。

また現場から上がってくる声を受けた後の、上司の決裁スピードも圧倒的に早くなっています。例えば開発に必要なツールを導入したいという声が現場から上がってきたら、そのプロジェクトにとって必要だと上司が判断したらすぐに決めてしまいます。

以前は、決裁を仰ぐため、上司に説明するための資料を作ったりするなど、ゲーム開発以外のことに時間を取られていましたが、今はそんなことは一切必要ありません。決裁待ちでプロジェクトが滞るなんて最悪でしょ。開発ラインについても、現場の要望などを踏まえて私やCOOが最適な体制を考えています。こちらも関係者全員と会話して目的などを共有した上で、早ければその日のうちにチーム編成を変えてしまうこともあります。

確認や決裁ルートをシンプルにし、適切な開発体制を整えるのが私の仕事ですしね。とにかく現場がわずらわしいことや面倒くさいことに無駄な時間が取られないようにして、より面白いゲームをつくることに専念できるような環境を今まさにつくっている最中です。

 

 

ライトユーザーからコアゲーマーまで、全方位で圧倒的にウケるゲームをつくっていきます。

 

 

――今、イチ押しのゲームをひとつ紹介してもらっても良いでしょうか。

そうですね。それではカードバトル RPG『LINE勇者コレクター』についてお話します。このタイトルは、「LINEゲーム」と連携した本格カードバトルRPGで、古の勇者たちの力を宿した“勇者カード”を駆使してバトルを繰り広げていくものです。ネイティブアプリによる快適な操作とリッチな演出を盛り込んだ、短時間で手軽に遊べるカードバトルRPGです。

手軽に遊べるといっても中身はライトユーザーからコアゲーマーまで楽しめるよう工夫しています。このゲームでは、「ヒューマン」「モンスター」「ロボット」の3種族の勇者が500体以上登場し、その“勇者カード”でデッキと呼ばれるカードセットを作り戦っていきます。最大8体の勇者カードをデッキに組み込めるのですが、単純にカードの強さだけでデッキを編成してもうまくは勝てません。

「前衛」「後衛」という考え方があり、それぞれ4体ずつ、合計で8体の勇者カードを配置できるようになっています。これは、コンシューマーゲームのRPGで、戦士や騎士、魔法使いなどを組み合わせていくパーティ編成をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれませんね。 勇者カードにはそれぞれ特徴があって、単純な強さだけではなくスキルや特殊能力を活かしてどこに配置するのかが、バトルで勝利できるかのポイントになります。

ゲームプレイを通じて、いろんな勇者カードを集める楽しさと、そのカードを使って強いデッキを作る面白さ、そしてそこにユーザー自身のアイデアや戦略性をちゃんと盛り込めるところが、このゲームでこだわったポイントですね。カードゲームは世の中にたくさんありますが、NHNがカードバトルを作るとこうなるというのを表した作品だと思います。

 

 

――今後もやはりLINE GAMEやハンゲームといったプラットフォーム上でのゲームをつくっていくのでしょうか?

ご存知の通り、LINE GAMEを展開しているLINE株式会社はNHN PlayArt株式会社と同じく旧NHN Japan株式会社より今年の4月に分社化し誕生しました。私たちもLINE GAMEというゲームポータル上で多くのゲームをリリース・運営していますが、位置づけとしてはいちコンテンツデベロッパーです。

もちろんLINE GAMEやハンゲームといったプラットフォームの強みは活かしていきます。『LINE POP』が2ヶ月で約2000万DLを達成できたのもLINE GAMEという媒体力があってからこそ。これまで私たちのつくるゲームは『LINE 勇者コレクター』や『LINE POP』など、割とポップなテイストのものが多いという印象がユーザーの方からはあったかもしれませんが、今後はいい意味で期待を裏切れるようなタイトルもリリースしていく予定です。

例えば今開発しているタイトルの中に3DアクションRPGがありますが、これはきっとコアゲーマーの方にも納得してもらえると思いますよ。まずネイティブアプリによる快適な操作と3Dによるリッチな演出にはこだわっており、スマートフォンゲームということを意識し、短時間でプレイ可能なミッションクリア形式によるシナリオ進行を採用します。

アクション系のゲームって、ライトユーザーからするとちょっと難しそうに思えるかもしれませんが、誰もが簡単にプレイできるゲームを目指しています。例えば、獲得した装備品をミッションで手に入れた錬成素材を元に強化していく事により、プレイヤーは強くなっていくので、アクションゲームが苦手な人でも、時間をかけてやり込めばスムーズにゲームを進める事ができます。

もちろんライトユーザーだけでなく、コアゲーマーも楽しめるようにしています。例えばミッション中に出現する魔物たちは、1体ずつ弱点など特徴も異なっているため、戦略性を練って戦いに臨んだり、テクニックを駆使して攻略することもできます。本格アクションゲームとしても十分楽しめる内容です。自分で言うのもなんですが、このゲーム、結構面白いですよ。まだ詳細はお話しできませんが、リリースが決まったらぜひお話させてください。

このアクションRPGもLINE GAMEでリリースする予定です。ただ私たちはプラットフォームやデバイスに依存するようにはなりません。どのプラットフォーム・デバイスであっても、そこに依存することなく、多くのユーザーから支持されるような面白いゲームをたくさんつくっていきたいですね。

 

 

――これからNHN PlayArtでは、どのようなゲームをつくっていくのでしょうか?

ライトユーザーに楽しんでもらえるゲームも、コアゲーマーに納得してもらえるゲームも、両方を私たちはつくっていきます。ジャンルも限定することなくアクション、RPG、パズル、クイズなど、色々なものに取り組んでいきたいですね。時代と共にユーザーも変わりますし、新しいプラットフォームやデバイスも出てくるでしょう。色々なジャンルのゲームを今から手を抜かず、しっかりと考えてつくっていかないと変化に耐えられなくなりますよ。

それに作り手も新しいものをオリジナルで考えてつくった方が面白いですからね。今流行っているゲームはもちろん分析しますが、すでにヒットしている作品をなぞってつくってもツマらないでしょ。課金ロジックさえしっかりとしていれば短期的に売上もある程度上がるかもしれませんが、ありきたりのゲームじゃ飽きられるのも早いし、ユーザーもすぐ離れちゃいますよ。

最初からDL数やユーザー数だけを気にしてゲームをつくるのではなく、シンプルに分かりやすく面白いゲームをつくれば自然とユーザーは付いて来ますから、無理して完成度が低い状態のゲームを乱発することも絶対にしません。開発期間についても目安となる目標は設定しますが、それが絶対というわけではありません。目標期間が過ぎたタイミングで、開発チームや私が納得いくものになっているかどうかがリリースする条件。自分たちが納得するゲームをつくってユーザーに届けていきます。

 

 

ヒットしているゲームの理由を分析できる、ゲームロジックを考えられることが大切です。

 

 

――現在、新しい人材を採用中とのことですが、NHN PlayArtで求めている人材について教えてください。

まずは面白いゲームをつくりたいという気持ちが大事ですね。あとは職種に関係なく、ロジックを大事にして物事を考えられることは求められます。もちろんユーザー目線に立って考え抜くことができる人、柔軟にものごとを見ることも大事ですね。

イラストレーターではゲーム業界での経験があれば、キャラクターでも背景でも構いませんが何か得意なものがある方がいいですね。またデザイナーでは外注コントロールやゲームUI設計について詳しい方が良いですね。

ディレクターはゲーム業界経験者であればコンシュマー・ソーシャルゲーム、どちらの方も大歓迎です。コンシュマー出身の方が得意なゲーム性を考え抜く力、売り切りではなくリリースしたゲームを育てていくというソーシャルゲーム出身が分かっている知見、どちらも重要です。入社後は、強みはそのままさらに伸ばし、足りない部分は学んでいけば大丈夫ですから。

エンジニアはCやC++などオブジェクト指向の言語について基礎的な知識と開発経験があればゲーム開発経験がなくても最初は構いません。例えば学生時代にC言語を学んでいて、今は実務では基幹システムを作っているけど本当はゲームを作りたい!って方も歓迎しますよ。

入社後には業界未経験の方でも、ゲーム業界で活躍して頂けるようにプロジェクトを設けたんですよ。まずは最長で半年程度のスタートアッププロジェクトにアサインし、その後現場への配属を予定しています。現場で即戦力として活躍して頂けるような環境も整えたので、安心して入って来られるんじゃないかな。ゲーム業界だとなかなかこういう環境はないと思いますよ。この環境を上手く使って、「ゲームを作りたい!」っていう夢を叶えて欲しいですね。

 

 

最強のゲームデベロッパーを目指しましょう!

 

 

――最後にNHN PlayArtに興味がある方へメッセージをお願いします。

NHN PlayArtは他のどの会社よりもこだわったゲームをつくっていきます。完全内製で、ゼロベースでゲームをつくることが出来る環境があります。また開発現場に権限も移譲していきます。上から言われたものだけをつくってもつまらないですし、本当に面白いゲームは現場から生まれると私は考えていますから。私をはじめ、責任者の多くが制作畑出身者なので、より良いゲームを作るためであれば多少のワガママも聞きますよ。

より現場主体の会社で働きたい方や、これまでにないゲームをつくりたいという想いをお持ちの方、ぜひ一度会いに来てください。一緒に最強のゲームデベロッパーを目指しましょう!

 

 

 

社名変更後のNHN PlayArt社の体制や目指す方向性など幅広くお話を聞くことができました。リリース前の新作ゲームも実機で見せてもらいましたが、演出も凝っているしアクションも派手でリリースが楽しみです。また馬場様のインタビューの前に、加藤社長にもお話をお聞きする機会もございましたが、やはり現場に近い方ということもあり、かなりざっくばらんにお話を聞くことができました。

歯に衣着せぬ表現で、少し記事にするのも憚られるような内容もございましたが、Web企業ではなくゲームデベロッパーとして生まれ変わったNHN PlayArt社の意思の強さ、変化感を感じることができました。特に印象的だったのは、課金ロジックよりもゲームロジック、スケジュールよりもクオリティと、重視するポイントがユーザー起点ということ。ハンゲームでの収益や会社としての安定感からの余裕があることから起因することかもしれませんが、会社として「ゲーム創り」に対する意思統一があの規模でできる点は素晴らしいと思います。収益性や一時の売上を優先すると、「側(ガワ)変え」や「リリース数重視のマネジメント」に寄りがちになりますが、経営陣の頭の中もゲームデベロッパー企業としての意思を感じることができました。

馬場様のかなり過激な内容などまだまだ新生NHN PlayArt社について記事にしたいこともたくさんありますが、聞きたい方はぜひ私までお問い合わせください。もちろんNHN PlayArt社に応募希望の方も大歓迎でございます。私が自信を持ってオススメできる優良企業の一つです。今までの即戦力採用のみを続けてきたNHN PlayArt社がエンジニアを中心にポテンシャル枠を設けていらっしゃいます。研修プロジェクトも動きだしますので、詳細もご説明させて頂きます。

また、今後もいろいろな企業様に直撃取材をしていきたいと思いますので、記事にしてほしい企業などございましたら、ご連絡ください。どうぞよろしくお願いいたします。

 

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NHN PlayArt株式会社
http://www.nhn-playart.com/

会社情報

会社名
NHN PlayArt株式会社
設立
2015年10月
代表者
代表取締役社長 丁 佑鎭
決算期
12月
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