コーエーテクモHD、17年3月期は売上高3%減、営業益20%減と減収減益に エンタメ事業で複数タイトルの発売、配信開始が翌期へ期ずれ

コーエーテクモホールディングス<3635>は、4月27日、2017年3月期の連結決算を発表、売上高370億3400万円(前々期比3.4%減)、営業利益87億8100万円(同20.7%減)、経常利益152億1100万円(同3.5%減)、当期純利益116億2400万円(同7.1%増)となった。
 

2月にワールドワイドで発売した『仁王』(PS4用)は、発売から2週間で販売本数が100万本を突破し、グローバル戦略タイトルとして新規IPの立ち上げに成功した。同じく2月にスクウェア・エニックスと共同で開発したスマートフォンゲーム『DISSIDIA FINAL FANTASY OPERA OMNIA』が国内で配信開始され、セールスランキングにおいてApp Storeで8位、Google Playで12位(出典:App Annie)に入るなど好調に推移している。その一方で、エンタテインメント事業において複数タイトルの発売および配信開始時期が翌期へ延期となり、売上高と営業利益が前年を下回った。

主なセグメントの状況は以下の通り。

①エンタテインメント事業…売上高330億2500万円、セグメント利益78億1500万円
・「シブサワ・コウ」ブランドでは、2月に『三國志13 with パワーアップキット』(PC、PS4、PS3用)を発売した。3月にはリアルタイムでの対人戦を楽しめるスマートフォンゲーム『三國志レギオン』(Android版)のサービスを開始し、今期は合計で3タイトルのスマートフォンゲームをリリースした。「100万人シリーズ」では『100万人の信長の野望』が6周年を迎え、引き続き堅調に推移した。

・「ω-Force」ブランドでは、同社グループの人気キャラクターがタイトルやジャンルを越えて集結した『無双☆スターズ』(PS4、PS Vita用)を3月に発売した。また、「討鬼伝」シリーズのスマートフォンゲーム『討鬼伝 モノノフ』(Android版)を同じく3月にリリースした。

・「Team NINJA」ブランドでは、2月に『仁王』(PS4用)を発売したほか、『DEAD OR ALIVE 5 Last Round』(PS4、PS3、Xbox One、Steam用)では基本無料版が累計800万ダウンロードを突破し、『DEAD OR ALIVE Xtreme 3』のVR対応モードを配信するなど、有料コンテンツも順調な販売を継続した。

・「ガスト」ブランドでは、人気イラストレーターの岸田メル氏をはじめとした豪華クリエイター陣による『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』(PS4、PS Vita用)を3月に発売した。

・「ルビーパーティー」ブランドでは、3月に『遙かなる時空の中で3 Ultimate』(PS Vita用)をリリースした。イベント事業では、「ネオロマンス・フェスタ 金色のコルダ Featuring至誠館高校Op.2」や、立体映像技術を用いたバーチャルライブを開催し、来場者数の合計は8万人となり、前年同期から33%伸長した。

②SP事業…売上高19億9200万円、セグメント利益7億3600万円
パチンコ機『ぱちんこCR真・北斗無双 夢幻闘乱』など年間で5タイトルをリリースした。版権許諾及びパチンコ・パチスロ機への液晶ソフト受託開発は順調に進捗し、増収となった。

③アミューズメント施設運営事業…売上高12億6600万円、セグメント利益2700万円
キッズ施設の運営や大型プライズゲーム機導入などの店舗施策が奏功し、既存店売上高は好調に推移した。翌期発売予定の最先端機能を搭載した多機能VR筐体「VRセンス」の開発費用が
発生したことから、減益となった。

なお、2018年3月期通期の予想は、売上高420億円(前期比13.4%増)、営業利益115億円(同31.0%増)、経常利益160億円(同5.2%増)、当期純利益117億円(同0.6%増)の見込み。
 
コーエーテクモホールディングス株式会社
http://www.koeitecmo.co.jp/

会社情報

会社名
コーエーテクモホールディングス株式会社
設立
2009年4月
代表者
代表取締役会長 襟川 恵子/代表取締役社長 襟川 陽一
決算期
3月
直近業績
売上高784億1700万円、・営業利益391億3300万円、経常利益398億9900万円、最終利益309億3500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3635
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