大手ゲーム6社、20年3月通期の増益予想はセガサミーとカプコンのみ スクエニとバンナムが高い進捗率
家庭用ゲームソフト大手6社の2020年3月期の業績見通しは、セガサミーホールディングス<6460>とカプコン<9697>の2社が営業増益となる見通しだ。営業利益が倍増見通しとなっているセガサミーは、パチスロ・パチンコなどの遊技機事業の収益が大きく回復したことに加えて、ゲームも好調キープの『ファンタシースターオンライン2』と採算改善が進むスマホゲームが利益の拡大をけん引する。第3四半期段階での通期計画に対する進捗率は106%と超過している。
また、カプコンも21%の営業増益を見込む。ダウンロード販売の強化を行ったことで、売上は低下したものの、採算性が向上。『モンスターハンター:ワールド』や『バイオハザード RE:2』『デビル メイ クライ 5』など好調なリピートタイトル販売が利益を押し上げた。新作スマホゲーム『モンスターハンター ライダーズ』も好調な出足となっており、業績を更に押し上げそうだ。
通期計画に対する進捗率が高いのは、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>だ。その進捗率が116%に到達しており、通期計画はおろか、前期の実績(245億円)も上回っている。「マンガUP!」を中心とする電子書籍が伸びているほか、『ロマンシング サガ リ・ユニバース』と『ドラゴンクエストウォーク』が引き続き好調だ。『ファイナルファンタジーVII リメイク』の発売時期が3月3日から4月10日に変更となった。
バンダイナムコホールディングス<7832>も進捗率96%だが、第3四半期の決算発表時に営業利益の見通しを7.1%引き上げるにとどめた。これは第4四半期でハイターゲット向けのECサイトやガンプラ40周年などに絡んでイベントやプロモーションなどの先行費用が発生するほか、スマホゲームなど9タイトルを投入する予定で、開発費や広告宣伝費などが発生するためだ。また家庭用ゲームも前年同期に複数あった大型タイトルが減る見通し。
一方、コナミホールディングス<9766>は業績予想を引き下げた。営業利益を470億円から330億円とした。スポーツ事業において激化する競争環境の中で事業構造の体質強化に向けて「のれん」と有形固定資産の減損損失を計上したことや、製品投入時期の見直しを行ったため、としている。
コーエーテクモホールディングス<3635>は、通期計画120億円に対して第3四半期の進捗率は53%の64億円と75%に満たないが、順調に進捗しているという。第4四半期に『三國志14』をはじめ、『仁王2』『Winning Post 9 2020』『FAIRY TAIL』など複数の大型タイトルの発売を予定しているうえ、IP許諾タイトル『三国志・戦略版』のロイヤリティも好調に推移していることから達成できる見込みだという。
また、カプコンも21%の営業増益を見込む。ダウンロード販売の強化を行ったことで、売上は低下したものの、採算性が向上。『モンスターハンター:ワールド』や『バイオハザード RE:2』『デビル メイ クライ 5』など好調なリピートタイトル販売が利益を押し上げた。新作スマホゲーム『モンスターハンター ライダーズ』も好調な出足となっており、業績を更に押し上げそうだ。
通期計画に対する進捗率が高いのは、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>だ。その進捗率が116%に到達しており、通期計画はおろか、前期の実績(245億円)も上回っている。「マンガUP!」を中心とする電子書籍が伸びているほか、『ロマンシング サガ リ・ユニバース』と『ドラゴンクエストウォーク』が引き続き好調だ。『ファイナルファンタジーVII リメイク』の発売時期が3月3日から4月10日に変更となった。
バンダイナムコホールディングス<7832>も進捗率96%だが、第3四半期の決算発表時に営業利益の見通しを7.1%引き上げるにとどめた。これは第4四半期でハイターゲット向けのECサイトやガンプラ40周年などに絡んでイベントやプロモーションなどの先行費用が発生するほか、スマホゲームなど9タイトルを投入する予定で、開発費や広告宣伝費などが発生するためだ。また家庭用ゲームも前年同期に複数あった大型タイトルが減る見通し。
一方、コナミホールディングス<9766>は業績予想を引き下げた。営業利益を470億円から330億円とした。スポーツ事業において激化する競争環境の中で事業構造の体質強化に向けて「のれん」と有形固定資産の減損損失を計上したことや、製品投入時期の見直しを行ったため、としている。
コーエーテクモホールディングス<3635>は、通期計画120億円に対して第3四半期の進捗率は53%の64億円と75%に満たないが、順調に進捗しているという。第4四半期に『三國志14』をはじめ、『仁王2』『Winning Post 9 2020』『FAIRY TAIL』など複数の大型タイトルの発売を予定しているうえ、IP許諾タイトル『三国志・戦略版』のロイヤリティも好調に推移していることから達成できる見込みだという。
(編集部 木村英彦)
会社情報
- 会社名
- 株式会社カプコン
- 設立
- 1983年6月
- 代表者
- 代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 辻本 憲三/代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 辻本 春弘/代表取締役 副社長執行役員 兼 最高人事責任者(CHO) 宮崎 智史
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1524億1000万円、営業利益570億8100万円、経常利益594億2200万円、最終利益433億7400万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9697
会社情報
- 会社名
- 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
- 設立
- 1975年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 桐生 隆司
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3563億4400万円、営業利益325億5800万円、経常利益415億4100万円、最終利益149億1200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9684
会社情報
- 会社名
- コナミグループ株式会社
- 設立
- 1973年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 上月 景正/代表取締役社長 東尾 公彦
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3603億1400万円、営業利益802億6200万円、最終利益591億7100万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム(ロンドン証券取引所にも上場)
- 証券コード
- 9766
会社情報
- 会社名
- コーエーテクモホールディングス株式会社
- 設立
- 2009年4月
- 代表者
- 代表取締役会長 襟川 恵子/代表取締役社長 襟川 陽一
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高845億8400万円、営業利益284億9400万円、経常利益457億4100万円、最終利益337億9200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3635
会社情報
- 会社名
- 株式会社バンダイナムコホールディングス
- 設立
- 2005年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 川口 勝
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1兆502億1000万円、営業利益906億8200万円、経常利益1041億6400万円、最終利益1014億9300万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7832
会社情報
- 会社名
- セガサミーホールディングス株式会社
- 設立
- 2004年10月
- 代表者
- 代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高4678億9600万円、営業利益568億3600万円、経常利益597億7800万円、最終利益330億5500万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 6460