IMAGICA GROUP、9月中間決算は営業益4億円と26億円の赤字からV字回復 映像制作サービス中心に全セグメント復調

IMAGICA GROUP<6879>は、2022年3月期の9月中間期の連結決算を発表し、売上高338億4600万円(前年同期比5.5%減)、営業利益4億3100万円(前年同期は26億2800万円の損失)、経常利益9億9900万円(同29億2800万円の損失)、最終利益16億9400万円(同19億5200万円の損失)と黒字転換した。業績V字回復が成功した。

・売上高:338億4600万円(同5.5%減)
・営業利益:4億3100万円(同26億2800万円の損失)
・経常利益:9億9900万円(同29億2800万円の損失)
・最終利益:16億9400万円(同19億5200万円の損失)

売上高については「収益認識に関する会計基準」を第1四半期の期首から適用したことに加えて、連結子会社であったSDIMedia Group, Inc.の全株式を前年度末に売却したことにより減収となった。全セグメントの収益が改善した。特に映像制作サービスについては国内・海外ともに黒字化したとのこと。

 

セグメント別の経営成績は、次のとおり。

1)映像コンテンツ事業
売上高は88億3300万円(同22.9%増)、営業利益は1300万円(同営業損失7億1200万円)となった。

劇場映画、ドラマ、アニメーション作品等においては、受注が計画通りに進捗し売上が堅調に推移した。CM制作などの広告関連については受注の回復基調が継続しており、またオンライン配信の音楽ライブやミュージックビデオの撮影等も受注が好調に推移した。

 

2)映像制作サービス事業
売上高は184億5800万円(同9.0%減)、営業利益は2億200万円(同営業損失21億7200万円)となった。

国内のE2Eサービスにおいては、昨年度より連結化したPixelogic Holdingsとの連携もあり、動画配信事業者へ納品する作品数が増加し、動画ファイルの圧縮・変換等のエンコード、ローカライズの受注が好調に推移した。またデジタルシネマ向けのサービスも劇場再開により復調傾向にある。加えて、劇場映画、ドラマシリーズ、アニメーション作品や大型音楽ライブ案件等のポストプロダクションにおいても受注を確保したことにより、売上は堅調に推移した。

海外のE2Eサービスにおいて、Pixelogic Holdings LLCは、欧米での劇場映画の新作公開の遅延により、デジタルシネマ向けサービスの受注が伸び悩む一方、動画配信事業者向けのローカライズの受注を継続して確保したことにより売上は大幅に伸長した。

TV番組・TVCM向けのポストプロダクションサービス等においては、TV番組向けは大型イベント案件の受注が牽引し前年比で売上が増加した。広告市場の復調に伴い、TVCM向けは引き続き売上が好調に推移、オンライン送稿の需要も拡大した。

ゲーム制作・人材サービス等においては、人材派遣・紹介における企業の採用活動の厳しい状況が継続したものの、3DCG制作およびデバッグなどゲーム制作関連の受注は好調に推移した。

映像制作サービス事業全体の売上については、連結子会社であったSDI Media Groupの全株式を前年度末に売却したことにより減収となったが、前年度に実行した構造改革の効果により粗利益が改善し増益となった。

 

3)映像システム事業
売上高は73億2100万円(同18.1%減)、営業利益は4億8600万円(同4.1%減)となった。

ハイスピードカメラは、国内での販売苦戦が続くも、アジア・欧米においての販売は回復傾向となった。放送局向け案件は、件数の減少や第3四半期以降に受注が延期するなど不調が継続した。一方、CMオンライン送稿はマーケットニーズの拡大により好調な販売が継続し、映像・画像処理LSIは国内および海外の販売が好調に推移した。

また、第1四半期より映像システム事業にセグメントを変更したイマジカ・ライヴにおいては、スポーツのライブ中継やアーカイブ映像の配信業務等の受注が増加し増収となった。

モバイル通信回線販売においては収益認識会計基準等の適用により、従来は顧客から受け取る対価の総額を収益として認識していたが、総額から仕入先に対する支払い額を差し引いた純額で収益を認識する方法に変更したことにより、売上高が減少している。

 

■2022年3月期の業績見通し

2022年3月通期の業績は、売上高750億円(前期比13.5%減)、営業利益15億円(前期は10億8400万円の損失)、経常利益20億円(同13億4300万円の損失)、最終利益20億円(同42.0%減)を見込む。

・売上高:750億円(同13.5%減)
・営業利益:15億円(同10億8400万円の損失)
・経常利益:20億円(同13億4300万円の損失)
・最終利益:20億円(同42.0%減)

計画に対する進捗率は、売上高45.1%、営業利益28.7%、経常利益50.0%、最終利益84.7%となっている。

・売上高:45.1%
・営業利益:28.7%
・経常利益:50.0%
・最終利益:84.7%

株式会社IMAGICA GROUP
https://www.imagicagroup.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社IMAGICA GROUP
設立
1935年2月
代表者
代表取締役会長 長瀬 文男/代表取締役社長 社長執行役員 長瀬 俊二郎
決算期
3月
上場区分
東証プライム
証券コード
6879
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