-
任天堂<7974>は、5月10日、2022年3月期の連結決算を発表、Nintendo Switchの年間ソフトウェア販売本数が歴代のプラットフォームで過去最大の本数を記録するなど好調だったものの、半導体部品などの供給不足によるハードウェア販売の減少が響き、減収減益となった。
売上高1兆6953億円(前々期比3.6%減)
営業利益5927億円(同7.5%減)
経常利益6708億円(同1.2%減)
最終利益4776億円(同0.6%減)Nintendo Switchは、ハードウェアでは2021年10月に「Nintendo Switch(有機ELモデル)」を発売し、各地域で好調な販売となった。「Nintendo Switch」「Nintendo Switch(有機ELモデル)」「Nintendo Switch Lite」の3つのモデルがそれぞれバランスよく販売を伸ばし、ハードウェア全体の売上が安定して推移した結果、ハードウェアの販売台数は2,306万台となった。前期は『あつまれ どうぶつの森』(2020年3月発売)がハードウェアの販売を大きくけん引していたことに対して、当期は半導体部品などの供給不足による影響もあり、前期比では20.0%減となった。
ソフトウェアでは、当期に発売した『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』が1,465万本、『Pokémon LEGENDS アルセウス』が1,264万本とそれぞれ1,000万本以上の販売を記録した。また、『マリオパーティ スーパースターズ』が688万本、『ゼルダの伝説 スカイウォードソードHD』が391万本の販売となった。前期以前に発売したタイトルも好調な販売状況が続いており、『マリオカート8 デラックス』が994万本(累計販売本数4,533万本)、『あつまれ どうぶつの森』が601万本(累計販売本数3,864万本)の販売を記録した。
ソフトメーカーのタイトルも販売を伸ばし、当期のミリオンセラータイトルはソフトメーカーのタイトルも含めて39タイトルとなった。これらの結果、ソフトウェアの販売本数は2億3,507万本(前期比1.8%増)となり、年間ソフトウェア販売本数としては歴代のプラットフォームで過去最大の本数となった。
ゲーム専用機におけるデジタルビジネスでは、Nintendo Switchのパッケージ併売ダウンロードソフトによる売上が好調に推移したほか、『あつまれ どうぶつの森 ハッピーホームパラダイス』や『マリオカート8 デラックスコース追加パス』などの追加コンテンツも販売を伸ばした。さらに、ダウンロード専用ソフトやNintendo Switch Onlineによる売上も順調に推移し、デジタル売上高は3,596億円(前期比4.5%増)となった。
モバイルビジネスでは、多くのユーザーが継続してアプリを楽しんでおり、また、ロイヤリティ収入も安定的に推移した結果、モバイル・IP関連収入等の売上高は533億円(前期比6.5%減)となった。
■今期は減収減益の予想に
2023年3月期通期の業績予想については、以下のとおり。3つのモデルの魅力を伝えることで、Nintendo Switchのハードウェア販売の勢いを高い水準で維持するとともに、新規タイトルを継続的に投入することで販売を強化していくとしている。また、主要外貨の為替レートの前提は1USドル=115円、1ユーロ=125円としている。売上高1兆6000億円(前期比5.6%減)
営業利益5000億円(同15.6%減)
経常利益4800億円(同28.4%減)
最終利益3400億円(同28.8%減)
会社情報
- 会社名
- 任天堂株式会社
- 設立
- 1947年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 古川 俊太郎/代表取締役 フェロー 宮本 茂
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1兆6718億6500万円、営業利益5289億4100万円、経常利益6804億9700万円、最終利益4906億0200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7974