【決算まとめ①】ゲーム関連企業36社の1~3月…『エルデンリング』の好調でバンナムHDが健闘 『ヘブバン』好発進のグリーも増収増益 ハイカジを軸にカヤックの成長続く

主要モバイルゲーム企業の2022年1~3月期の決算を振り返ってみたい。この四半期は、1月後半から3月後半にかけて、新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株の拡大による感染者の増加を受けたまん延防止等重点措置が広範な地域で適用されていたタイミングとなる。ただ、ゲーム関連企業各社については、コロナ禍の事業環境への耐性がかなりついてきた印象で、感染拡大初期と比べると業績面の影響は限定的なものにとどまりそうだ。

また、前四半期に急速に関連市場が立ち上がってきた「メタバース」を意識した各社の動きが鮮明化してきたこともこの四半期の特徴だろう。これは大手ゲーム関連企業も含めた潮流となっており、息の長いテーマとなってくる可能性が高そうだ。

さて、今回も前回までの形と同じく、テーマごとに少し切り分け、この記事では1~3月期の決算シーズンの主要モバイルゲーム企業の決算の概略をまとめてみたい。これまでの記事とデータの連続性も踏まえ、エイチーム<3662>とgumi<3903>、アピリッツ<4174>、coly<4175>の決算は11~1月期の数字を使用している。

また、これまでと同様にサイバーエージェント<4751>(表中はCA)は、ゲーム事業の数字のみを取り上げているが、ネクソン<3659>はグローバル・マルチプラットフォームでの動きが目立ってきたこともあり、今回より国内モバイルだけに限定せず、全体業績で見ていくことにしたい。

■『エルデンリング』好調のバンナムHDが健闘 『ヘブバン』寄与でグリーも好調
1~3月期は、いわゆるクリスマス商戦明けとなり、大手ゲーム関連企業などはQonQベースで反動減の動きとなりやすいタイミングとなるが、『エルデンリング』の好調で家庭用ゲームソフトの売上高が前年同期比で倍増したバンダイナムコホールディングス<7832>など、今回は想定以上に健闘している印象だ。

また、主力の『モンスターストライク』の復調が続いたミクシィ<2121>や、新作『ヘブンバーンズレッド』が好調な立ち上がりを見せたグリー<3632>なども増収増益となっている。

この四半期決算では、36社中の25社が増収、11社が減収と増収となった企業が優勢だった。ハイパーカジュアルゲームをけん引役としたカヤック<3904>の成長が続いているほか、「恋庭」の売上が拡大したバンク・オブ・イノベーション(BOI)<4393>や新作『進撃の巨人 Brave Order』が寄与したenish<3667>などもQonQベースでは大幅な増収となっている。

一方、営業利益については、22社が増益(赤字幅の縮小を含む)、14社が減益となっている。ただし、ライブストリーミング事業の積極的な成長投資を行ったDeNA<2432>が大幅な赤字に転落したほか、セガサミーHD<6460>も赤字計上となるなど、赤字企業数は増加している。

利益の伸びが顕著だったのは、全社でコスト効率化に取り組んでいるミクシィのほか、広告宣伝費や人件費など費用削減が寄与したアカツキ<3932>などで、3月24日に韓国で配信を開始した『アラド戦記モバイル』 が想定を大きく上回ったネクソンもQonQで大幅な増益となっている。

なお、36社を売上高と営業利益の増減別に分けると、以下のようになる(並びはコード順)。

増収増益…ミクシィ<2121>、グリー<3632>、ネクソン<3659>、enish<3667>、コロプラ<3668>、オルトプラス<3672>、ケイブ<3760>、gumi<3903>、カヤック<3904>、Aiming<3911>、アカツキ<3932>、アピリッツ<4174>、coly<4175>、バンク・オブ・イノベーション(BOI)<4393>、サイバーエージェント<4751>、ギークス<7060>、バンダイナムコHD<7832>、カプコン<9697>
増収減益…ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>、エイチーム<3662>、ワンダープラネット<4199>、東京通信<7359>、ブシロード<7803>、マーベラス<7844>、コナミHD<9766>
減収増益…ボルテージ<3639>、KLab<3656>、モブキャストHD<3664>、ガンホー<3765>
減収減益…コーエーテクモHD<3635>、アエリア<3758>、ドリコム<3793>、モバイルファクトリー<3912>、イマジニア<4644>、セガサミーHD<6460>、スクエニHD<9684>

グリー株式会社
http://www.gree.co.jp/

会社情報

会社名
グリー株式会社
設立
2004年12月
代表者
代表取締役会長兼社長 田中 良和
決算期
6月
直近業績
売上高749億0600万円、営業利益114億9800万円、経常利益141億0600万円、最終利益101億2100万円(2022年6月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3632
企業データを見る
株式会社バンダイナムコエンターテインメント
https://www.bandainamcoent.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社バンダイナムコエンターテインメント
設立
1955年6月
代表者
代表取締役社長 宮河 恭夫
決算期
3月
直近業績
売上高2507億6500万円、営業利益428億2000万円、経常利益440億5500万円、最終利益332億5700万円(2021年3月期)
上場区分
非上場
企業データを見る
株式会社ネクソン
http://www.nexon.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ネクソン
設立
2002年12月
代表者
代表取締役社長 オーウェン・マホニー/代表取締役CFO 植村 士朗
決算期
12月
直近業績
売上収益2744億6200万円、営業利益915億4100万円、最終利益1148億8800万円(2021年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3659
企業データを見る