【決算まとめ②】ゲーム関連企業37社の4~6月の営業赤字企業数は1社減の11社に DeNAやセガサミーHDは黒転 東京通信やcolyなど直近上場企業の苦戦が目立つ
主要モバイルゲーム企業の2022年4~6月期の決算を引き続き振り返ってみたい。今回は、この四半期の営業赤字計上企業についてを取り上げたい。
この四半期に営業赤字を計上した企業は、データ集計対象の37社中、11社となった。前四半期は12社で1社減となる。DeNA<2432>やセガサミーHD<6460>、エイチーム<3662>といった比較的大きな規模の赤字を計上していた企業が営業黒字を回復した一方で、東京通信<7359>とcoly<4175>が赤字となるなど、直近の上場銘柄の業績面での苦戦が目立った。
東京通信は、ハイパーカジュアルゲームアプリで『Save them all』に続く大きなヒット作を創出できていない一方、当初想定していた新規事業を中心とした先行投資の前倒しや、2022年11月に予定している本社移転に関わる費用が増加し、営業赤字を計上した。直近の上場銘柄は上場までの成長のけん引役に続く「新たな成長の柱」の育成を模索している、そんな段階にある企業が目立つようだ。
やや気になるのは、この四半期に営業赤字に転落したギークス<7060>の状況だ。主力のIT人材事業は売上・利益ともに20%超の成長を達成しているものの、ゲーム事業は運営スタート予定のタイトルのリスケジュールの影響もあり、セグメント赤字を計上している。なお、7月28日には運営タイトルの『フットサルボーイズ!!!!! ハイファイリーグ』(配信はバンダイナムコエンターテインメント)のサービスも終了となっており、今期は当初の予定以上に下期偏重の業績動向となってきそうだ。
会社情報
- 会社名
- ギークス株式会社
- 設立
- 2007年8月
- 代表者
- 代表取締役CEO 曽根原 稔人
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高237億3900万円、営業利益9000万円、経常利益8200万円、最終損益14億7300万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7060
会社情報
- 会社名
- 株式会社東京通信グループ
- 設立
- 2015年5月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 古屋 佑樹
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高62億1900万円、営業損益1億3300万円の赤字、経常利益3億5700万円、最終損益2億400万円の赤字(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 7359