【決算レポート】enish、第3四半期(7~9月)は『ブレオダ』の貢献続きYonYで19%の増収に 新作『つなキャン』は第4四半期からの貢献見込む BLCゲームの取り組みも進行中
enish<3667>の2022年12月期の第3四半期期間(7~9月)の決算は、ネイティブタイトルが苦戦し、売上高はQonQで減収となったものの、2月にリリースした新作『進撃の巨人Brave Order』(以下『ブレオダ』)が引き続き寄与し、YonYでは19.6%の増収となった。
一方、各利益項目については、新作の開発先行コストの発生もあり、いずれも赤字計上となった。
売上高10億6800万円(前年同期比19.6%増)
営業損益900万円の赤字(前年同期9000万円の赤字)
経常損益2700万円の赤字(同9900万円の赤字)
最終損益4300万円の赤字(同9900万円の赤字)
各タイトルの状況を見てみると、『ブレオダ』は8月にハーフアニバーサリーの記念施策を実施した。2023年には「進撃の巨人」のTVアニメ新シリーズの放送が決定しており、それに向けたゲーム内外での施策・企画を行っていくという。
『五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。』(『ごとぱず』)については、ゲームオリジナルストーリーをフルボイスで展開する新イベントを開催した。第4四半期は2周年の施策を行い収益寄与につなげていく方針だ。
一方で、前期にリリースした『彼女、お借りします ヒロインオールスターズ』(『かのぱず』)は、継続率が低いことからアクティブユーザーの減少もあり、収益貢献が限定的となった。そうした状況もあって、先日10月26日に本作のサービスを2023年1月25日12時をもって終了することを発表している。
新作パイプラインは、今秋にリリース予定の『ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!』(以下『つなキャン』)を含む2~3本となっている。『つなキャン』は、事前登録者数25万人を達成するなど市場の期待も高く、同社は第4四半期より業績に貢献してくる予定としている。
ブロックチェーンゲームの取り組みについては、開発中の『De:Lithe Φ(ディライズファイ) 』 のホワイトペーパーを公開し、第1回NFTセールを10月21日より実施した。
また、モバイルゲーム/ブロックチェーンゲーム関連事業を目的とした子会社「enish singapore Pte. Ltd.」をシンガポールに10月に設立し、現地企業との協業や業務提携など戦略パートナーとの連携も行っていくという。
なお、2022年12月期通期の連結業績予想については引き続き非開示。エンターテインメント事業を取り巻く環境は変化が激しく、同社の事業も短期間に大きく変動する可能性があることなどから、信頼性の高い業績予想数値を算出することが困難なため、としている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社enish
- 設立
- 2009年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 安徳 孝平
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高35億800万円、営業損益12億600万円の赤字、経常損益12億6500万円の赤字、最終損益13億7400万円の赤字(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3667