【決算レポート】マイネット、第3四半期(7~9月)は新たに仕入れた大規模タイトルが8月から収益貢献して増収に 利益体質化に向けた3つの期中施策を進行中
マイネット<3928>の2022年12月期の第3四半期(7~9月)の連結決算は、新たに仕入れた大規模な非公開タイトルが8月から収益貢献し、売上高は前年同期比で増収となったが、第二の柱の創出に向けた新規事業への積極投資が膨らんだこともあり、各利益項目とも赤字計上となった。
売上高25億6400万円(前年同期比8.3%増)
営業損益1億500万円の赤字(前年同期9400万円の黒字)
経常損益1億1700万円の赤字(同7700万円の黒字)
最終損益1億7700万円の赤字(同1億100万円の黒字)
こうした状況を踏まえ、同社は利益体質化に向けた3つの期中施策「投資領域の厳選」「全社費用の圧縮」「獲得強化」を進行しており、売上高拡大とコストダウンの両面から収益性の回復に取り組んでいる。
ゲームサービス事業は、8月に前述のとおり、大規模な非公開タイトルを1本獲得した一方で、7月に1本、8月に1本のサービスを終了し、9月末時点の運営タイトル数は26本となった。
ちなみに10月には、運営するゲームタイトル10本(2012年までにローンチされたタイトル)が10周年を達成しており、同社の長期運営スキルがあらためて裏付けられる形となっている。
また、顧客ニーズを捉えた受託スキームの活用で、大規模タイトルの獲得を積み重ねたことで、受託売上は増加傾向となっている。なお、受託運営の成果が認められ、受託から買取に変更となる案件が年内に発生する見込みだという。
ファンタジースポーツ事業は、2シーズン目となる「B.LEAGUE#LIVE2022」を9月にローンチした。現在は、「B.LEAGUE#LIVE」と「プロ野球#LIVE」の2つのシリーズを展開しているが、このシーズンごとのローンチと合わせ、他競技への横展開を目指していく。
加えて、相性の良いNFTとの掛け合わせも視野に、国内市場を開拓していく方針だ。ファンタジースポーツを通して、スポーツIPと親和性の高いコミュニティを先に形成しておき、一般層にも暗号資産やNFTの保管管理を行うためのウォレットを持つことが浸透するタイミングを見計らいながら、NFTを実装することを考えているという。
クラブDX事業では、B1リーグに所属するプロバスケットボールクラブ「滋賀レイクス」の経営と、J2リーグに所属するプロサッカークラブ「FC琉球」の物販およびファンクラブの運営を行っている。
「滋賀レイクス」については、チーム強化、データ活用による顧客体験向上、パートナー獲得、アリーナ計画推進などで、26-27シーズンから開幕する新B1リーグの審査基準充足を目指していく。
なお、2022年12月期通期の連結業績予想は、3つの期中施策が進行・精査中であるために据え置くとしており、以下のとおり。
売上高は第3四半期時点で通期予想に対する進ちょく率71.5%となっているが、各利益項目は累計業績でも赤字計上となっており、期中施策の大きな効果が求められることになりそうだ。
売上高110億円(前期比4.1%増)
営業利益2億円(同65.4%減)
経常利益1億7500万円(同68.0%減)
最終利益1億2000万円(同47.7%減)
会社情報
- 会社名
- 株式会社マイネット
- 設立
- 2006年7月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 岩城 農
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高87億1700万円、営業利益1億6800万円、経常利益1億2500万円、最終利益1億4300万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3928