【決算レポート】マーベラス、新作『ドルフィンウェーブ』の好調で第3四半期(10~12月)は2ケタ超の増収・営業増益に 第4四半期は『サクライグノラムス』をリリースへ
マーベラス<7844>の2023年3月期の第3四半期(10~12月)の連結決算は、新作『ドルフィンウェーブ』が好調なスタートで収益に貢献し、2ケタ超の増収・営業増益を達成した。
なお、経常利益と最終利益が減益となっているのは、期中の為替が円高方向に振れ、為替差益が第2四半期末時より減少したことが影響している。
売上高68億6600万円(前年同期比12.3%増)
営業利益14億200万円(同26.8%増)
経常利益10億8200万円(同10.3%減)
最終利益7億5500万円(同12.0%減)
セグメントごとの状況を見てみると、デジタルコンテンツ事業は、前年同期比で売上高31.7%増、セグメント利益17.1%増となった。10月20日にリリースした子会社HONEY∞PARADE GAMESの完全新作ジェットバトルゲーム『ドルフィンウェーブ』が好調なスタートを切ったことが大きく貢献した結果と言えそうだ。
続く第4四半期は、1月26日に『牧場物語 Welcome!ワンダフルライフ』、3月2日に『ルーンファクトリー3スペシャル』とNintendo Switch向けのリメイクタイトル2本の発売を計画している。なお、完全新作ジュブナイル(青春)RPG『LOOP8』の発売は6月に延期となり、来期にずれ込むこととなった。
スマートフォンゲームの新たな動きとしては、『ファントムオブキル』や『誰ガ為のアルケミスト』の今泉潤氏がプロデューサーを務める新作シミュレーションRPG『サクライグノラムス』を2023年に配信予定であることが明らかにされていた。
なお、こちらは先日2月10日にリリース日が2月27日に決定したことを発表しており、第4四半期に一定の収益貢献が期待されることになりそうだ。
アミューズメント事業は、『ポケモンメザスタ』が好調を継続しており、前年同期比で売上高5.5%増、セグメント利益41.6%増となった。
『ポケモンメザスタ』は、2月9日より新弾「ダブルチェイン4弾」が稼動開始となっており、第4四半期も勢いを継続することが期待される。
また、海外展開している『ポケモンガオーレ』は、一部地域で新型コロナウイルスによる影響があったものの、その他の地域では順調に推移しているという。
音楽映像事業は、新型コロナウイルス第7波の影響を大きく受けた時期の公演がこの四半期計上となることもあり、前年同期比で売上高35.9%減、セグメント利益61.5%減となった。
年末年始には第8波の影響も受けたことが懸念されるが、足元は新型コロナウイルスの感染症法上の分類を今春に5類へ移行する流れとともに、公演への規制・制約が緩和される動きとなっており、状況が好転に向かうことが期待される。
なお、2023年3月期通期の連結業績予想は、従来のレンジ予想から修正され、以下のとおり。
売上高259億円(前期比0.7%増)
営業利益40億円(同13.1%減)
経常利益43億円(同14.9%減)
最終利益29億4000万円(同23.0%減)
会社情報
- 会社名
- 株式会社マーベラス
- 設立
- 1997年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7844