【決算レポート】モバイルファクトリー、1Qは新型コロナの感染状況改善で主力の『駅メモ!』が堅調 「ユニマ」はゲーム特化型NFTマーケットにリニューアルへ
モバイルファクトリー<3912>の2023年12月期の第1四半期決算は、主力の『ステーションメモリーズ!』(以下『駅メモ!』)がIPコラボなどで堅調に推移したほか、前年同期に投下していた「ユニマ」の広告宣伝費の減少もあって大幅な増益を達成した。
売上高6億7200万円(前年同期比3.2%増)
営業利益1億6300万円(同27.8%増)
経常利益1億5700万円(同23.3%増)
最終利益1億800万円(同23.7%増)
EPS(1株当たり利益)13.91円(前年同期10.74円)
直前四半期は『駅メモ!』8周年が寄与
前回2022年12月期の第4四半期(10~12月)の連結決算を振り返ってみると、8周年イベントを実施した『駅メモ!』を中心とした位置ゲームがけん引し、四半期での売上高が9億1700万円(前年同期比6.3%増)と過去最高を更新した。
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Suishowとパートナーシップ契約を締結
モバイルゲーム事業では、『駅メモ!』と『駅メモ! Our Rails』(以下『アワメモ!』)を中心とする位置情報連動型ゲームは、新型コロナウイルス感染症の感染状況の改善で市場環境が改善してきた。この四半期は感染症の動向や社会情勢を注視しつつ、地方自治体や鉄道事業者との協業による地方創生、および他社IPとのコラボイベントの実施などを行った。
また、位置情報SNSアプリ「NauNau」を手掛けるSuishowとパートナーシップ契約を締結した。位置情報サービス特有のサーバーコストや地図コスト削減、マネタイズなど、さまざまな技術や知識を提供し、「NauNau」と「駅メモ!」シリーズの取り組みなどを検討していくという。
「ユニマ」はゲーム特化型NFTマーケットへリニューアル
一方、ブロックチェーン事業では、QYSコインの「IEO」によるQYSコイン経済圏の形成を目指すにあたり、GMOコインと新規暗号資産販売の検討を開始した。
また、京王電鉄<9008>と鉄道NFT・「駅メモ!」コラボNFTを販売した。
なお、NFT関連事業の選択と集中を引き続き進めており、今後は「ユニマ」のゲーム特化型NFTマーケットへのリニューアルを予定している。
通期業績予想は変更なし
2023年12月期通期の業績予想については、従来予想から変更なく、以下のとおり。
第1四半期決算時の通期予想に対する進捗率は、売上高が20.6%、営業利益は18.2%、経常利益は17.6%、最終利益は17.5%となっているが、『駅メモ!』の周年記念施策を第2四半期と第4四半期に行うため、例年通りの傾向であり、順調な業績推移ととらえることができそうだ。
売上高32億7000万円(前期比4.0%増)
営業利益8億9600万円(同3.7%増)
経常利益8億9600万円(同3.5%増)
最終利益6億2100万円(同11.4%増)
EPS78.69円(前期69.70円)
会社情報
- 会社名
- 株式会社モバイルファクトリー
- 設立
- 2001年10月
- 代表者
- 代表取締役 宮嶌 裕二
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高33億7000万円、営業利益9億4500万円、経常利益9億4000万円、最終利益ゼロ(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3912