アカツキ、第1四半期決算は営業損失8億0200万円と赤字転落 14年4~6月以来の営業損失 既存ゲーム売上減、新作開発への投資も響く

アカツキ<3932>は、8月9日、2024年3月期 第1四半期(23年4月~23年6月)の連結決算を発表し、売上高36億1000万円(前年同期比30.8%減)、営業損失8億0200万円(前年同期は4億4800万円の利益)、経常損失7億2200万円(同3億8100万円の利益)、最終損失7億0900万円(同1億9000万円の利益)だった。同社が赤字となるのは、2014年4~6月以来となる。

・売上高:36億1000万円(同30.8%減)
・営業損失:8億0200万円(同4億4800万円の利益)
・経常損失:7億2200万円(同3億8100万円の利益)
・最終損失:7億0900万円(同1億9000万円の利益)

既存タイトルの堅実な運用の下でも収益の落ち込みがあったほか、3D×マルチデバイス×多言語を見据えた大型プロジェクトにリソースの大部分を集中させ、新規開発タイトルへの積極的な先行投資を行った、としている。

同社によると、決算説明資料において、既存ゲームタイトルの収益減が7億7300万円の減益要因、そして、新規タイトルの開発費が5億0500万円の減益要因になった、としている。

また、コミック事業では当初予算内で検証フェーズを継続し、作品制作および他社プラットフォームでの販売強化を優先する方針のなか、有名クリエイターとの協業によるオリジナル作品の制作を進めてきた。

 

セグメント別の状況は以下のとおり。

(ゲーム事業)
売上高33億5100万円(前年同期比34.9%減)、セグメント損失4億2700万円(前年同期はセグメント利益8億5100万円)となっている。

バンダイナムコエンターテインメントとの協業タイトル「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」については、LTV最大化を目指し長期目線での運用を継続してきた。

また、スクウェア・エニックスとの協業タイトル「ロマンシング サガ リ・ユニバース」では、新章のリリースを含む過去最大規模のアップデートの実施や国内版4.5周年イベントを開催するなど、コアファンを惹きつける長期目線での安定運営を継続してきた。

このような堅実な運用の下でも既存タイトル全体として収益の落ち込みがあったことに加え、前年6月に櫻坂46・日向坂46応援[公式]音楽アプリ「UNI'S ON AIR(ユニゾンエアー)」の運営体制変更があった影響もあった、としている。

(コミック事業)
売上高1億7600万円(前年同期比1万6079.9%増)、セグメント損失1億2000万円(前年同期はセグメント損失1億8900万円)となっている。

コミック事業は、当初予算内で引続き検証フェーズを継続し、作品制作および他社プラットフォームでの販売強化を優先する方針のなか、有名クリエイターと協業によるオリジナル作品の制作に注力し、複数タイトルの連載を開始するなど積極的な投資を行っている。またオリジナル作品の他社プラットフォームへの展開の推進に伴って、作品の販売が堅調に推移し売上高が伸長している。

(その他)
同社グループのその他事業はIP事業等が含まれており、第1四半期累計においては、売上高8100万円(前年同期比25.0%増)、セグメント損失8500万円(前年同期はセグメント損失7500万円)となっている。

株式会社アカツキ
http://aktsk.jp/

会社情報

会社名
株式会社アカツキ
設立
2010年6月
代表者
代表取締役CEO 香田 哲朗
決算期
3月
直近業績
売上高239億7200万円、営業利益26億7600万円、経常利益28億3400万円、最終利益12億8800万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3932
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