2023年の国内モバイルゲーム市場は海外勢の成長が際立った1年 収益成長では『崩壊スターレイル』が唯一の2億ドル(290億円)超に センサータワー調査
Sensor Tower(センサータワー)は、2023年の日本のモバイル市場を総括するレポートを公開し、レポートを執筆したHideyuki Tsuji氏は、海外パブリッシャーの収益成長が目立った1年と総括した。タイトル別収益成長量においても、『崩壊:スターレイル』が唯一の2億ドル(290億円)超えとなっており、トップ10内に6つの海外パブリッシャーのモバイルゲームがランクインしたという。
■2023年日本のダウンロード数トップはロイヤルマッチ、トップ10中7タイトルが海外パブリッシャー
2023年でもっともダウンロードされたタイトルは、『ロイヤルマッチ』(Dream Games)で、実に500万以上のダウンロード数を記録した。本作は、2021年2月にリリースしたが、日本では2023年4月ぐらいからダウンロード数が伸び始め、8月には80万/月以上のダウンロード数を記録したという。
Tsuji氏は、2023年8月にはInstagramを始め、AdmobやAdcolonyなどにおいてSoV(シェアオブボイス)がトップとなるなど広告効果が確認できると指摘した。また、同作は日本におけるモバイルゲームダウンロード成長量でもトップとなったとのこと。
ダウンロード数では、上位4つのモバイルゲームが海外パブリッシャーによるものとなっている。
■パブリッシャー別収益では上位6つが日本パブリッシャー、収益成長ではTencentが際立つ
日本におけるパブリッシャー別収益では、1位がコナミ、2位がバンダイナムコエンターテインメント、3位がサイバーエージェントとなり、日本のパブリッシャーがトップ6までを占めた。トップ10内では日本パブリッシャー7:海外パブリッシャー3の割合。前年は、日本パブリッシャー8:海外パブリッシャー2だったので、海外パブリッシャーが拡大した。
収益成長量で見るとその傾向が強く現れるという。日本におけるモバイルゲーム収益成長量では、トップ5中に3つの海外パブリッシャーがランクインしており、トップのTencentは、唯一1億ドル(145億円)以上の収益成長量を記録した。
トップ10圏内には、『崩壊:スターレイル』のmiHoYo、『ブルーアーカイブ(ブルアカ)』のYostar、『ロイヤルマッチ』のDream Games、『ドット勇者 三時のおやつと昼寝付きの冒険(ドット勇者)』のEFUN COMPANY、『ホワイトアウト・サバイバル』のCentury Gamesを含め6つの海外パブリッシャーが入っており、半数以上を占めた。
収益成長量トップ10では、海外パブリッシャーのゲーム6タイトルがランクインし、『崩壊:スターレイル』(miHoYo)が唯一2億ドル以上の収益成長となった。2023年リリースのモバイルゲームとしては、1位の『崩壊:スターレイル』、8位の『Monster Hunter Now』(Niantic)、9位の『ドット勇者』で、それ以外は既存タイトルだった。
日本におけるモバイルゲーム収益成長量トップ10内の海外パブリッシャーゲームの市場別収益シェアをみると、『勝利の女神:NIKKE(NIKKE)』(Level Infinite)、『ブルアカ』(Yostar)、『Monster Hunter Now』の日本シェアが50%以上と際立っているという。
このほか、レポートでは、『NIKKE』と『ブルアカ』の国内でのリアルイベントなどの取り組み、『ドット勇者』の2024年における活躍の可能性などについても考察している。詳細は下記を参照してほしい。
海外パブリッシャーの収益成長が際立った2023年日本のモバイルゲーム市場、タイトル別収益成長ではスターレイルが唯一の2億ドル超え
https://sensortower.com/ja/blog/overseas-publishers-in-japan