MIXI、第3四半期決算は営業益45％減の104億円と大幅減益…『モンスト』の減収と『モンスト』シリーズの運営費響く

MIXI<2121>は、2月9日、2024年3月期 第3四半期累計(23年4月～23年12月)の連結決算を発表し、売上高1052億0900万円(前年同期比0.4%増)、営業利益104億7500万円(同45.1%減)、経常利益81億7600万円(同36.5%減)、最終利益46億6700万円(同131.0%増)だった。

・売上高:1052億0900万円(同0.4%増)
・営業利益:104億7500万円(同45.1%減)
・経常利益:81億7600万円(同36.5%減)
・最終利益:46億6700万円(同131.0%増)

利益の多くを稼ぐ『モンスターストライク』を中心とするゲーム事業の減収に加え、『モンスト』IPを使ったシリーズタイトルの運営費の増加が響き、営業利益は大幅減となった。経常利益については、持分法適用会社ののれんの減損や、モンストシリーズ5タイトルの撤退損失など営業外費用22億円を計上した。

また最終利益についてはプラスだが、前年同期に計上された自転車トラックトーナメント「PIST6」からの撤退に伴う一時損失がなくなったことが主な要因だ。

① デジタルエンターテインメント事業
売上高は697億4200万円(同5.1%減)、セグメント利益は242億3700万円(同23.8%減)となった。

「モンスターストライク」を主力として収益を上げている。第3四半期累計では、「モンスターストライク」は、10周年施策等の効果によりMAUが増加したものの、前年に大型IPとのコラボがあったため相対的にARPUが低下し、前第3四半期累計と比較して、売上高が減少している。「モンスターストライク」の売上減少及びモンストIPタイトルの運営費等の増加により、セグメント利益は減少している。

② スポーツ事業
売上高は234億5900万円(同15.8%増)、セグメント損失は8億9300万円(前年同期はセグメント損失13億1300万円)となった。

観戦事業、公営競技事業への投資を行っている。観戦事業では、千葉ジェッツやFC東京の観客数の回復に伴い、売上を伸ばしている。公営競技事業では、スポーツベッティングサービス「TIPSTAR」及びチャリ・ロトでオンライン車券販売高が伸びたことにより、前第3四半期累計と比較して、売上を順調に拡大している。なお、「TIPSTAR」は、コストの効率化を進め費用の抑制を図ったことで、利益は改善している。

③ ライフスタイル事業
売上高は106億8100万円(同14.4%増)、セグメント利益は6500万円(同91.5%減)となった。

家族向け写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」、サロンスタッフ直接予約アプリ「minimo」、SNS「mixi」を中心に各種サービスを運営している。「家族アルバム みてね」では、フォトプリントサービス及び「みてねプレミアム」、「みてねみまもりGPS」等のサービスが好調であったことから売上を順調に拡大している。一方、海外ユーザー獲得のためのプロモーション及び体制強化への投資を積極的に行っている。

④ 投資事業
売上高は11億1700万円(同31.6%減)、セグメント利益は3億5200万円(同65.2%減)となった。

同社及び同社の連結子会社において、スタートアップやベンチャーキャピタルへの出資を行っている。第3四半期累計においては、出資するファンドの損益の取込や、同社の連結子会社において保有株式の売却を行った。

■2024年3月期の業績見通し

2024年3月期の業績は、売上高1460億円(前期比0.6%減)、営業利益180億円(同27.5%減)、経常利益150億円(同17.8%減)、最終利益95億円(同84.1%増)、EPS133.29円を見込む。既報のように従来予想から引き上げた。

・売上高:1460億円(同0.6%減)
・営業利益:180億円(同27.5%減)
・経常利益:150億円(同17.8%減)
・最終利益:95億円(同84.1%増)
・EPS:133.29円

計画に対する進捗率は、売上高72.1%、営業利益58.2%、経常利益54.5%、最終利益49.1%となっている。

・売上高:72.1%
・営業利益:58.2%
・経常利益:54.5%
・最終利益:49.1%