グリーのゲーム・アニメ事業…『ヘブバン』運営2年目で広告宣伝費の最適化が進む 24年中に配信予定の新作『魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra』の開発・運営を担当

柴田正之 編集部記者
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グリー<3632>は、5月8日、2024年6月期の第3四半期累計(7~3月)の連結決算を発表し、その決算説明資料を公開した。今回はその中から同社のゲーム・アニメ事業の状況を取り上げたい。

ゲーム・アニメ事業の第3四半期期間(1~3月)は、売上高129億5000万円(前四半期比24%増、前年同期比18%減)、営業利益26億円(同93%増、同26%増)となった。

『ヘブンバーンズレッド』の2周年イベントが奏功し、『消滅都市』のサービス終了の影響などを吸収し、前年同期比(QonQ)で増収増益を達成した。

なお、営業利益の利益率が上昇しているのは、『ヘブバン』の運営が2年目となり、1年目より効率的なプロモーションが行えたことで、広告宣伝費の最適化が進んだことが主な要因となる。

グリーエンターテインメントが手掛けるライセンス事業は、年初リリースの『聖闘士星矢レジェンドオブジャスティス』が好調に推移し、前四半期比で増収となった。

一方で、製作出資アニメに関する製作費償却が重なり、営業利益は横ばいでの推移となっている。

新作パイプラインについては、多層化されたパイプラインの強化・再構築を推進しており、「自社開発」が4本、「地域展開」が8本、「共同事業」が4本、「ライセンス」が2本と第2四半期末と本数は変化がなかった。

ただし、4月22日に新作アプリゲーム『魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra』の開発・運営を担当することを発表(アニプレックスが企画・配信を担当、f4samuraiが共同開発)しており、本作を2024年中にリリースすることが発表されている。

なお、2024年6月期通期の業績については、売上・営業利益ともに順調に進捗しており、通期業績予想のレンジ下限は達成の見通しとしている。さらに通期業績予想レンジの上限に向けて事業を推進する方針だ。

グリー株式会社
http://www.gree.co.jp/

会社情報

会社名
グリー株式会社
設立
2004年12月
代表者
代表取締役会長兼社長 田中 良和
決算期
6月
直近業績
売上高754億4000万円、営業利益124億9800万円、経常利益130億8600万円、最終利益92億7800万円(2023年6月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3632
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