【クリエイターの広報術:第7回】ゲームの魅力をはっきり、そして簡潔に伝える本文の書き方

インディーゲームクリエイターが自身のゲームを効率よく世に伝えるため、メディア視点から掲載しやすいプレスリリースを紹介する連載「クリエイターの広報術」。前回は、記事の成否を分ける「リード文」の書き方について解説した。今回はそれに続く、プレスリリースの「本文(ゲームの特徴)」の書き方についてチェックしていきたい。

本文冒頭でジャンルをしっかり明言

リード文から本文に入った際、最初に行うべきなのは「このゲームのジャンルをバシッと言い切る」こと。

【悪い例】
「本作では、ドット絵で描かれた世界での生活を体験できます」

【良い例】
「本作は、ドット絵で描かれた世界での生活を体験できるスローライフゲーム(または生活シミュレーション)です」

些細な違いに見えるかもしれないが、この差は意外と大きい。悪い例のようにジャンルが明言されていないと、読んだ側は「で、結局何をするゲームなの?アクション要素はあるの?それともノベルゲーム?」と混乱してしまう。メディア側としても、ゲームを一言で表せるジャンル名があるかないかは、記事の書きやすさにも繋がってくる。

「ローグライクアクション」「デッキ構築型RPG」「農業シミュレーション」など、既存のジャンル名を使って読者の頭の中に土台を作ってあげることで、その後の独自システムの説明がスッと入りやすくなる。
ときには「人気シリーズの◯◯の影響を受けたゲーム」と書くのもあり。もちろん当該作品に失礼な文章にならないよう細心の注意は払ってほしいが、「影響を受けたゲームへのリスペクト」「読者の理解度アップ」をまとめてできるのだから、悪い話ではないはず。

「どんな遊び方をしてほしいか」を伝える

ジャンルを明言した後は、ゲームの「特徴」を解説していく。ここでは、ダラダラと文章を続けるのではなく、箇条書きを活用して3~5つ程度に絞り込むのが効果的。これはインディーゲームに限らずプレスリリース全般に言えることだが、長すぎる説明はなかなか読まれないのだ。
自分のゲームの特徴がグラフィックなのか、サウンドなのか、独創的なジャンルなのか、体験の部分なのか、しっかり絞る作業をしてほしい。

そして重要なのは、単なる「仕様の羅列」にするのではなく、「プレイヤーにどんな遊び方をしてほしいか」をイメージできるように書くことだ。

【スローライフゲームの場合】
×「村人との好感度システムがあります」「育てた野菜を売ってお金を稼げます」
◯「村人と交流を深めることで、新たなエリアへ行けるようになります」「育てた野菜を売ったお金で、自分の家を大きくしていくことができます」

【アクションゲームの場合】
×「多彩なスキルが使えます」「弱点属性システムを搭載しています」
◯「〇〇というスキルを使うと空中を自在に移動できます」「ボスの弱点属性を探り当てて、大ダメージを狙いましょう」

このように、「○○システムがある」ではなく「○○システムを利用して、こんな風に遊んでほしい」という視点で書くと、ゲームの魅力がグッと立体的になる。そしてこの一文は実際にプレイするとき「家を大きくするところまでプレイしてみよう」「まずはボス戦までやってみよう」といった動機づけにもつながるのだ。

編集部からの一言

プレスリリースの本文を書く際、「です・ます」調でも「だ・である」調でも構わないが、まずは客観的な事実を書くように徹してほしい。
本文の中に「めちゃくちゃ面白いので絶対に遊んでほしいです!」といった開発者の熱い思い(主観)が混ざってしまうと、メディア側はそのままニュース記事として転載することが難しくなり、書き直しの手間が発生する。

そうした熱い思いは、本文とは別に「開発者からのコメント」という項目を作って、そこで存分に語るのがスマートと言えるだろう。

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