Aiming、19年10-12月は既存ゲーム周年と費用減で増収・赤字幅縮小 『キャラスト』PS4版が「予想以上に堅調で今後に向けて良い話」(椎葉社長)
Aiming<3911>が2月14日に発表した第4四半期(2019年10-12月)の連結業績は、売上高が前四半期比(QonQ)で8.2%増の13億9300万円と増収となった。『キャラバンストーリーズ(キャラスト)』のスマートフォン版周年イベントと、PlayStation4版が好調に推移したほか、周年を迎えた『剣と魔法のログレス いにしえの女神(ログレス)』と『ログレス物語(ログスト)』が寄与したため、としている。特に『キャラスト』PS4版は「予想以上に堅調で、落ちることなく貢献している。今後(のゲーム開発や立て直し)に向けてもいい話だ」(椎葉忠志社長)。
営業損益については、2億0400万円の赤字となり、前四半期の2億9100万円の赤字から縮小した。売上が伸びたことに加えて、台湾スタジオ縮小に伴う人件費の減少や『ログレス』IPコラボ費用がなくなるなど原価抑制が奏功した。中華圏では旧正月に合わせて賞与として2ヶ月分を支給する慣習があり、人員が減ったことでその負担が減ったという。一方、『ログレス』周年イベントや、『ログスト』新規顧客獲得のためのプローション費用やプラットフォーム手数料が伸びた。
主力3タイトルの状況は以下のとおり。
・『ログレス』は、12月17日に6周年を迎えた。経年によるKPIの低下がみられるが、アップデートやコラボレーションなどを通じて、アクティブユーザー数の改善に取り組みる。
・『キャラスト』は、11月28日に2周年を迎えた。特に4月にサービスを開始したPS4版(日本/アジア版)は、既にスマートフォンでサービスが開始されているにもかかわらず好調に推移し、ゲーム品質が高ければ、ワンソース/マルチユースによる収益拡大が可能であると実感。高い継続率を活かせるよう、効果的なプロモーションやコラボレーションによるアクティブユーザー数の拡大に取り組む。
・ 『ログスト』は、リリース後のKPIが想定を下回っているため、KPIの改善に取り組んでいる。
なお、続く第1四半期(2020年1-3月)の業績は、売上高が前四半期比で16.0%減の11億7000万円、営業損益が2億0200万円の赤字(赤字幅は若干の縮小)を見込む。周年イベントなどの反動もあって減収となるものの、人員の見直しに伴う人件費・労務費の減少、周年イベントと新作のプロモーション費用が抑制されるため、営業赤字は横ばいとなる見通し。
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(編集部 木村英彦)
会社情報
- 会社名
- 株式会社Aiming
- 設立
- 2011年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 椎葉 忠志
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高181億9900万円、営業損益13億900万円の赤字、経常損益11億円の赤字、最終損益22億2700万円の赤字(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3911