【決算まとめ②】ゲーム関連企業36社の1~3月の営業赤字企業数は前四半期比2社増の12社に DeNAが大幅赤字に転落 エイチームは新作関連費用の拡大が響く
主要モバイルゲーム企業の2022年1~3月期の決算を引き続き振り返ってみたい。今回は、この四半期の営業赤字計上企業についてを取り上げたい。
この四半期に営業赤字を計上した企業は、データ集計対象の36社中、12社となった。前四半期は10社で2社増となる。前四半期に赤字だった10社はこの四半期もすべて赤字計上となっており、そこにDeNA<2432>とセガサミーHD<6460>が赤字に転落して加わった形となる。
DeNA<2432>は、四半期ベースで約41億円の営業赤字を計上している。この1~3月は大半がプロ野球がオフシーズンであり、もともとスポーツ事業は赤字を計上する傾向がある四半期となるが、今回はゲーム事業が既存タイトル中心の業績ということで漸減傾向となったことに加え、ライブストリーミング事業の積極的な成長投資を行ったことも費用が先行する要因となった。
赤字幅の拡大という点で、注意が必要なのはエイチーム<3662>だろうか。エンターテインメント事業で2021年11月にリリースした『ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー』の開発費および広告宣伝費を計上したことがこの四半期の赤字の要因だが、リリース後の動向も現時点では芳しい状況とはなっておらず、次の四半期(2~4月)も急速な業績回復への期待は弱いと言わざる得ないだろう。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432
会社情報
- 会社名
- 株式会社エイチーム
- 設立
- 2000年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 林 高生
- 決算期
- 7月
- 直近業績
- 売上高239億1700万円、営業利益5億6200万円、経常利益6億900万円、最終利益9億5300万円(2024年7月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3662