【インタビュー】ブシロード・木谷社長、『パルワールド オフィシャルカードゲーム』は「トライアルデッキを絶対切らさない」 英語版が日本語版を大きく上回る受注数!

ブシロード<7803>は、7月30日に発売予定の『パルワールド オフィシャルカードゲーム』のメディア体験会を開催した。
なお、ゲームの先行体験レポートに関しては以下の関連記事にてお伝えしているので、合わせてチェックしてほしい。
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体験会後で行われた質疑応答では、ブシロード代表取締役社長の木谷高明氏が登壇。トライアルデッキの供給方針や海外での反響、今後の大会展開、ターゲット層などについて語った。本稿ではその内容をお届けしていく。
▲ブシロード代表取締役社長の木谷高明氏。
■「トライアルデッキは絶対切らさない」 初期受注の3倍を生産
──初期受注の反響について教えてください。
木谷高明氏(以下、木谷):まず、トライアルデッキに関しては、初期受注の約3倍を作っています。なので、トライアルデッキは絶対切らさないという方針です。一方で、ブースターパックについては、発売後の状況次第で市場の反応を見て判断したいと思っています。
海外展開については、英語版の事前受注が非常に好調で、日本語版を大きく上回る受注がありました。そのうち半分くらいがアメリカですね。『パルワールド』は世界的な人気タイトルですし、アメリカでの期待値の高さはかなり感じています。
▲トライアルデッキ「パルパゴスの夜明け レッド・ブルー」(写真左)と、トライアルデッキ「パルパゴスの夜明け グリーン・パープル」(写真右)。
■年間を通して充実のカード展開を予定 「カードのバリエーションは十分」
──『パルワールド』は新規IPということもあり、今後、カードのバリエーションに心配はありませんか。
木谷:年間で考えると、カード種類数はおおよそ700種前後を想定しています。
『パルワールド』に登場するパル自体は200種類以上いますし、同じパルでもイラストやカードテキストを変えることでバリエーションをつけることもできます。
毎月商品を出し続けるようなペースなら心配もあるかもしれませんが、現在考えている展開スピードであれば、心配はないと考えています。
▲会場には実物のカードも飾られていた。
■ブースターパックを1パック同梱した理由とは
──トライアルデッキにブースターパックを1パック封入した狙いを教えてください。
木谷:まず、日本だけでなく海外でも先行販売を行っていますし、世界中のイベントや一部店舗でも展開しているので、ブースターパックがどんなものなのかを知っていただきたいというのがひとつあります。
もうひとつは、仮にブースターパックが品薄になってしまった場合でも、トライアルデッキを買えば1パック手に入るようにしたかったからです。
万が一、非常に大きな人気になってブースターパックを見かけなくなったとしても、トライアルデッキを通じて商品に触れられるようにしたい。そのために今回の仕様を採用しました。
▲こちらがブースターパック1弾「パルパゴスの夜明け」。
■「運営タイトル数では世界一」 カードゲーム事業の目標を語る
──ブシロードはさまざまなIPでカードゲームを展開していますが、どのような考えでタイトルを選定しているのでしょうか。
木谷:ブシロードを立ち上げた19年前から、目標は「カードゲーム世界一」になることでした。
プレイヤー数や売上で世界一になるのは非常にハードルが高いですが、現在は11タイトルを運営しており、運営タイトル数ではすでに世界一となっています。それだけ複数タイトルを継続して運営するのは難しいことなんです。
最近は、日本国内だけでなく海外のメーカーさんからも、「自社IPでカードゲームを作ってほしい」といった相談をいただくようになりました。
もちろん、単体タイトルとして成立するかどうかの見極めは必要ですが、上限としては15~16タイトルくらいまで増やしていくことも視野に入れています。
プレイヤー数や売上についても、引き続き世界一を目指していきたいですね。
■『パルワールド』は「こちらから突撃した」
──『パルワールド』のカードゲーム化は、ポケットペアからの提案だったのでしょうか。
木谷:今回は、ブシロードからの提案ですね。
もちろん、他の事例では相手から「何かできませんか」と相談をいただくケースもありますし、最初から「カードゲーム化してください」というパターンもあります。
『パルワールド』については、先方も最初からカードゲーム化に関心を持ってくださっていました。我々としても、すぐに「やりましょう」となって、本当に最初の段階で突撃して応募しました(笑)。
▲カードには個性豊かなパルたちの可愛い姿や、カッコいい姿が描かれている。
■コアターゲットは20代後半 親子や女性層にも手応え
──『パルワールド オフィシャルカードゲーム』では、どの層をコアターゲットとして想定していますか。
木谷:カードゲームという観点で見ると、中心になるのは20代後半~30代前半くらいのプレイヤーだと思っています。まずはそこを狙っていかなければいけません。
ただ、先日のカードゲーム祭2026で講習会を行った際には(関連記事)、親子連れや女性のお客様も多く、『パルワールド』が好きだから来ました、という方もかなりいらっしゃいました。
『パルワールド』はデジタルゲームなので、手元に物として残るものがあまりありません。そういう意味では、カードとして手に取れる商品を求めているライトユーザーやコレクター層の需要もあるのではないかと思っています。
年齢層や性別はかなり幅広くなる可能性がありますし、当初想定していた以上に裾野は広いのではないかと感じています。
▲中にはホロ加工が施されたカードやパラレル仕様のカードもあるため、コレクター需要は高くなりそうだ。
■世界400店舗で講習会を実施 8月から大会もスタート
──今後のイベント展開について教えてください。
木谷:現在、世界の約400店舗で講習会を実施しています。日本が120店舗以上で、残りは主に英語圏でロンドンやアメリカを中心に展開しています。
7月以降は、Anime Expoをはじめ、世界各地のアニメ・ゲームイベントでも継続的に講習会を行っていく予定です。9月までには15前後のイベントで実施することになると思います。
Anime Expoだけでも、4日間で2000人の体験を目標にしています。3月にシカゴで行ったイベントでは700人に講習を行えたので、十分に達成可能だと考えています。
また、国内大会については8月からスタートする予定です。
『パルワールド オフィシャルカードゲーム』は講習時間も短く、一般的なカードゲームより多くの回転数で体験会を実施できるので、参加しやすいタイトルになると思っています。
▲6月27・28日には、いち早くトライアルデッキ2種を購入できる先行販売会が東京・大阪の2都市で行われる。
『パルワールド オフィシャルカードゲーム』は、7月30日の発売を皮切りに、世界の約400店舗で講習会や各種イベントを展開、8月からの国内大会開催など、グローバル市場を見据えた施策を進めていく。
英語版の事前受注が日本語版を大幅に上回るなど、海外での高い関心もうかがえるなか、ブシロードが新たな主力タイトルとしてどこまで育てていくのか、その動向が注目される。
(取材・文 編集部:山岡広樹)
■『パルワールド オフィシャルカードゲーム』
©PALWORLD
©Bushiroad
会社情報
- 会社名
- 株式会社ブシロード
- 設立
- 2007年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 木谷 高明
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高561億7500万円、営業利益48億6800万円、経常利益48億4400万円、最終利益34億1800万円(2025年6月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 7803






