【決算レポート】セガサミー、21年3月期はコロナ禍で大幅減収減益 セガの家庭用ゲーム「飛躍的に伸長」も遊技機苦戦 構造改革と遊技機復調で今期増益計画



セガサミーホールディングス<6460>は、5月13日、2021年3月期の決算を発表するとともに、決算説明動画を公開した。発表した連結決算は、、売上高2777億4800万円(前の期比24.2%減)、営業利益65億5300万円(同76.3%減)、経常利益17億1500万円(同93.2%減)、最終利益12億7400万円(同90.7%減)だった。


・売上高:2777億4800万円(前の期比24.2%減)
・営業利益:65億5300万円(同76.3%減)
・経常利益:17億1500万円(同93.2%減)
・最終利益:12億7400万円(同90.7%減)
 


新型コロナウイルスの影響で遊技機事業とリゾート事業が苦戦を余儀なくされたものの、セガを中心に展開するコンシューマ分野が飛躍的に伸長し、営業利益と経常利益の確保に成功した。

また構造改革を実施したことに伴い、特別損失と特別利益がそれぞれ増加。税引前損失98億円を計上することになったが、繰延税金資産を計上したことで税金費用が大幅に減少。110億円のプラス効果が生まれ、最終損益については利益計上することに成功したという。
 


なお、「構造改革」は、事業構造の見直しや、固定費の削減、バランスシートの見直しの3つの観点から実施し、特別利益で総額288億円、特別損失で総額403億円を計上した。

これに伴う2022年3月期のコスト削減効果は、事業構造の見直しで39億円、人件費の削減で59億円、AM機器関連の効率化で12億円などを見込む。前期圧縮した賞与を適正化することで22億円費用増となる見通しだが、全体としては大きく収益改善につながる。
 


 
セグメント別の状況

セグメント別の状況は以下のとおり。


■エンタテインメントコンテンツ事業
売上高は2178億1000万円(前の期比12.0%減)、経常利益は279億1700万円(前の期比71.6%増)となった。コンシューマ分野、特に家庭用ゲームソフトが貢献し、大幅増益となった。新型コロナによる巣ごもり消費の影響で、過去作の高採算のリピート販売が好調に推移した。第4四半期で一部タイトルの評価減を計上したことから赤字となったが、通期では大幅増益となった。
 


F2Pタイトルについては、『Re:ゼロから始める異世界生活 Lost in Memories(リゼロス)』や『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク(プロセカ)』などの新作タイトルが好調に推移した。22年3月期は前期リリースタイトルの通年での寄与を見込むほか、『ファンタシースターオンライン2 ニュージェネシス』などを投入し、増収を見込んでいる。
 


続く2022年3月期は事業全体は減収減益を見込む。アミューズメント機器分野の黒字転換を見込むものの、コンシューマ分野で21年3月期でリリースした新作が少なかったことに加えて、リピート販売の反動減が予想されるため、としている。さらに大型の新作タイトルを複数投入することに伴い、広告宣伝費などの営業費用も増える。
 



■遊技機事業
売上高は531億9800万円(前の期比51.0%減)、経常損失は113億3200万円(前期は経常利益227億8100万円)となった。新型コロナによるパチンコホールの営業自粛に伴い、営業活動が下期からになったことや、旧規則機の撤去期限延長により、新規則機への需要が落ち込み、販売台数が伸び悩んだ。部材などの評価減を計上したことで初めての損失計上となった。

パチスロ遊技機では、『パチスロ北斗の拳 宿命』等の販売を行い、3万5000台の販売(前期は12万3000台の販売)となった。『P真・北斗無双 第3章』等の販売を行い、6万9000台の販売(前期は10万4000台の販売)となった。
 


四半期別の業績推移を見ると、パチンコホールの営業自粛の影響で上期は損失計上となったが、営業活動を本格化した下期から収益が回復。部材の評価減を計上したことで第4四半期は赤字だったが、下半期だけを見ると利益計上に成功した。
 


2022年3月期は、旧規則機の撤去期限を迎えるため、入れ替え需要に合わせて、主力タイトルを投入して収益回復を目指す。パチスロ9タイトル、パチンコ5タイトルをリリースする予定。構造改革に伴う固定費の減少を見込む一方、タイトル数増加に伴う広告宣伝費が増加するが、増収効果で吸収する。パチスロの販売台数は10万1000台、パチンコは10万3000台を見込んでいる。
 


■リゾート事業
売上高は63億2000万円(前の期比39.7%減)、経常損失は89億7900万円(前期は経常損失53億5400万円)となった。

『フェニックス・シーガイア・リゾート』において、新型コロナウイルスによる旅行需要の低下と渡航制限などの影響を受け、施設利用者数は前の期比で34.3%減と低調に推移した。『Go Toトラベル事業』期間中は、前年を上回る利用者があり、潜在的なリゾート需要があることを認識したが、マイナスを補うには至らなかったという。

2022年3月期は、『フェニックス・シーガイア・リゾート』については個人需要を中心に回復するほか、PARADISE SEGASAMMYは損失幅の縮小を見込んでいる。各種の渡航制限などは7月に解除されると見込んでいるが、解除時期のタイミングで業績に影響が出る可能性がある、とした。引き続き日本国内のIR事業への先行投資も行う。
 


 
■2022年3月期のは大幅増益を見込む

2022年3月期は、売上高3120億円(前期比12.3%増)、営業利益200億円(同205.2%増)、経常利益200億円(同1066.2%増)、最終利益140億円(同998.9%増)を見込む。


・売上高:3120億円(前期比12.3%増)
・営業利益:200億円(同205.2%増)
・経常利益:200億円(同1066.2%増)
・最終利益:140億円(同998.9%増)


コンシューマ分野におけるリピート反動減と新作増加による広告宣伝費の増加を見込む一方、遊技機事業における販売台数の増加と構造改革によるコスト削減効果などで増収増益を見込んでいる。


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セガサミーホールディングス株式会社
http://www.segasammy.co.jp

会社情報

会社名
セガサミーホールディングス株式会社
設立
2004年10月
代表者
代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
決算期
3月
直近業績
売上高2777億4800万円、営業利益65億5300万円、経常利益17億1500万円、最終利益12億7400万円(2018年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6460
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