【決算レポート】コナミHD、22年3月期は過去最高益を達成 ゲームが高水準の売上・利益 遊戯王TCGも世界から厚い支持 遊技機やカジノ、スポーツが復調
コナミホールディングス<9766>の2022年3月通期の連結決算(IFRS)は、売上高2995億2200万円(前の期比9.9%増)、事業利益803億1500万円(同25.2%増)、営業利益744億3500万円(同103.6%増)、最終利益548億0600万円(同69.8%増)となり、最高益を達成した。
・売上高:2995億2200万円(同9.9%増)
・事業利益:803億1500万円(同25.2%増)
・営業利益:744億3500万円(同103.6%増)
・最終利益:548億0600万円(同69.8%増)
同社では、デジタルエンタテインメント事業が引き続き高水準の売上・利益を維持したことに加えて、前年に苦戦したアミューズメント事業、ゲーミング&システム事業、スポーツ事業がいずれも復調し、全ての事業が増収増益となった、としている。
■デジタルエンタテインメント事業
・売上高:2150億1000万円(同5.3%増)
・事業利益:764億2400万円(同4.1%増)
『遊戯王 マスターデュエル』をグローバル向けに配信を開始したほか、「eFootball ウイニングイレブン 2021」(海外名「eFootball PES 2021」)や、グローバル配信から5周年を迎えた「遊戯王 デュエルリンクス」、イチロー氏とのコラボ施策を発表した「プロ野球スピリッツA」といった各モバイルタイトルが国内外で引き続き好評だった、としている。
また、「遊戯王トレーディングカードゲーム」については、コロナ禍でもグローバル展開を継続したが、厚い支持を獲得し好調を維持したとのこと。家庭用ゲーム「桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~」が定番タイトルとして累計販売本数が350万本を突破したという。
■アミューズメント事業
・売上高:195億1000万円(同10.6%増)
・事業利益:34億9200万円(同44.7%増)
新型コロナが機器販売とレベニューシェアへの影響が続いたものの、増収・大幅増益となった。
アミューズメント施設向けビデオゲームでは「DANCE aROUND(ダンスアラウンド)」や「QuizKnock STADIUM (クイズノック スタジアム)」を開始した。アーケードゲームをPCやスマートフォンで楽しめる「コナステ」も引き続き堅調に推移した。
また、メダルゲームでは「GRANDCROSS GOLD(グランドクロス ゴールド)」や「カラコロッタ フローズンアイランド」、遊技機では「ぱちんこ戦国コレクションBLACK」と「ハイスクールD×D2 ハーレム王に俺はなる」が稼働を開始した。
■ゲーミング&システム事業
・売上高:256億3000万円(同54.0%増)
・事業利益:34億9500万円(前の期は20億7700万円の損失)
大幅増収・黒字転換となった。北米市場や豪州市場でカジノ施設への入場制限の緩和が進み、コロナ禍以前の活気を取り戻してきている。他の市場も、一定の制限は残るものの、市場は徐々に回復しつつあるなど事業環境は改善しつつある。
主力商品のアップライト筐体「DIMENSION 27」と「DIMENSION 49」の各種筐体を販売した。新コンテンツ「Fortune Mint」が高稼働を維持し、スロットマシンの販売増加に繋がった。さらに「Lucky Envelope」シリーズが好評を博し、「AllAboard(オール アボード)」シリーズも引き続き好調に推移した。
■スポーツ事業
・売上高:419億5700万円(同15.2%増)
・事業利益:7億6700万円(同58億7300万円の損失)
増収・黒字転換となった。不採算店舗の撤退などによるコスト構造の改革に取り組み、この期では17店舗の営業を終了した。スポーツ施設の運営受託事業については、これまで培った運営・指導のノウハウや実績を活かして事業を推進しており、新たに大阪府豊中市、東京都中央区、佐賀県吉野ヶ里町で受託を開始した。
■2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の業績は、売上高3200億円(前期比6.8%増)、営業利益810億円(同0.9%増)、経常利益765億円(同2.8%増)、最終利益550億円(同0.4%増)、EPS411.74円を見込む。
・売上高:3200億円(同6.8%増)
・営業利益:810億円(同0.9%増)
・経常利益:765億円(同2.8%増)
・最終利益:550億円(同0.4%増)
・EPS:411.74円
各事業部のリリース予定は以下のとおり。
会社情報
- 会社名
- コナミグループ株式会社
- 設立
- 1973年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 上月 景正/代表取締役社長 東尾 公彦
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3603億1400万円、営業利益802億6200万円、最終利益591億7100万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム(ロンドン証券取引所にも上場)
- 証券コード
- 9766