【決算レポート】ギークス、第3四半期(10~12月)はIT人材事業の好調により四半期売上高で過去最高を記録 ゲーム事業は2タイトルリリースでストック売上高が増加
ギークス<7060>の2023年3月期の第3四半期(10~12月)の連結決算は、IT人材事業の好調により四半期売上高で過去最高を更新した。
なお、収益認識の見直しにより売上高の数字がこれまでより大きくなっているが、前年同期も遡及して見直しが行われている。
一方、利益面については、M&Aに伴う費用に加え、IT人材事業で戦略的広告投資を拡⼤したことで大幅な減益となったが、各利益項目とも黒字を確保した。
売上高41億5300万円(前年同期比14.2%増)
営業利益1億2600万円(同40.8%減)
経常利益9700万円(同53.8%減)
最終利益1400万円(同87.7%減)
IT人材事業は、売上高が前年同期比17.4%増、セグメント利益は同7.6%増と順調な成長が続いている。なお、売上高の伸びに対し、利益が伸び悩んでいるのは、タクシーや東京メトロなどの交通系広告向けの広告宣伝費が増加したことによるものとなる。
なお、上記の広告宣伝費の増加の効果が表れているのが取引企業数で、非IT系大手企業からの問い合わせも増えており、前年同期比で12.4%の増加となっている。
ゲーム事業は、第3四半期にリリースした2タイトル『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズG』(配信はバンダイナムコエンターテインメント)と『ブラック★ロックシューター FRAGMENT』の寄与もあり、ストック売上高が大幅な増収となった。その結果、売上高は前年同期比4.6%増となったが、セグメント利益は同0.7%減にとどまった。
なお、運営タイトル数は上記の2タイトルの増加で7本となり、開発中のタイトル数は時期ズレしていた1タイトルを受注して開発スタートしたことで3本となっている。
Seed Tech事業は、オフショア開発売上が既存案件のアップセルに加え新規案件受注もあり順調に推移した。「ソダテク」は個人向けサービスもスタートするなど、引き続き先行投資フェーズとなっている。
x-Tech事業は、ゴルフ関連企業のメディア制作支援、マーケティング支援などの売上が着実に積み上がっている。利益面では高単価の案件増加により、利益率が上昇している。
オーストラリアでIT人材事業を手掛けるLaunch Group Holdingsの買収については、1月16日に取得が完了した。Launch社の連結は、予定通りにBS(貸借対照表)は2023年3月期、PL(損益計算書)は2024年3月期より開始する見通しとなっている。
なお、2023年3月期通期の連結業績予想は、収益認識の見直しにより対象となるIT人材セグメント売上が修正されたことで、売上高のみ修正されており、以下のとおり。
売上高159億円(前期比10.9%増)
営業利益4億5000万円(同60.3%減)
経常利益4億5000万円(同60.4%減)
最終利益2億6000万円(同63.1%減)
会社情報
- 会社名
- ギークス株式会社
- 設立
- 2007年8月
- 代表者
- 代表取締役CEO 曽根原 稔人
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高237億3900万円、営業利益9000万円、経常利益8200万円、最終損益14億7300万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7060