インディーゲームクリエイターが自身のゲームを効率よく世に伝えるため、メディア視点から掲載しやすいプレスリリースを紹介する連載「クリエイターの広報術」。前回の記事は「対応言語」や「過去の実績」といった補足情報について解説したが、今回はさらに実務的。他のクリエイターや企業のプレスリリースで実際によく記載されている、メディアや読者にとってありがたい項目をピックアップした。
記事の最後を締める「製品情報の総まとめ」
大半の方が実践されているが、念のための再確認。ゲームの魅力や特徴をひと通り語り終えたプレスリリースの最後には、必ず以下のような表形式で「製品情報」を総まとめにしておこう。
【〇〇(ゲームタイトル)】製品概要
開発元:
ジャンル:
プレイ人数:
対応ハード:
配信日/ 発売日:
価格(税込):
メディアは記事の末尾にこうしたスペック情報を記載するため、上記テンプレートの形でまとまっていると非常に助かる。また、このとき「対応ハード」の欄にSteamやニンテンドーeショップ、PS Storeなどの各ストアURLも併記しておくと完璧。メディア側がURLを探す手間が省け、リンクの貼り忘れも防ぐことができる。
PDFやWordにも解禁時間を明記する
過去の連載で「情報解禁日時はメールの件名や本文に書いてほしい」と伝えたが、メールに書いたからといって、プレスリリース本体(PDFやWordなどの添付ファイル)に書かなくていい理由にはならない。
メディアの担当者は、送られてきたPDFをダウンロードしてフォルダに保存し、後からそれを見て記事を書くことが多々ある。その際、PDF側に解禁時間が書かれていないと「あれ、これいつ出していい情報だっけ?」とメールを探し直すことになってしまう。また、メールと添付ファイルで2度にわたり注意をすることで、記者に強い印象を与えることが可能だ。
プレスリリースのヘッダー(一番上の目立つ場所)に、「情報解禁:〇月〇日〇時」と赤字や太字で強調して記載してほしい。
「実況・配信ガイドライン」のスタンス
パーティゲームやホラーゲームなど、動画配信で盛り上がるタイプのゲームでは、実況・配信に関するスタンスを明記しておくのが非常に有効。
「ガイドライン」と聞くとかしこまった印象を受けるが、法的な長文を用意する必要はない。「ゲーム実況や配信も大歓迎!」「収益化もOK!」といった一言を添えるだけで、ストリーマーや動画クリエイターが安心してあなたのゲームを取り上げられるようになる。
逆に、「ストーリーの核心部分に関するネタバレを防ぐため、〇〇以降の配信はお控えください」と注意を促すのも手ではある。ただし、インディーゲームでそこまで厳しい制限を設けているケースは稀。このあたりは自身の作家性や、どうやって売っていくかを考えて判断してほしい。
記事化のチャンスが広がる「レビュー用コード」の提供
これは我々メディア側から「出してほしい!」と強く言えることではないのだが…特に海外からのプレスリリースでは、かなりの頻度で記載されている項目だ。コードがそのまま書かれていることもあれば、窓口となるURLやメールアドレスが用意されていたり、方法はさまざまだ。
海外のやり方は極端ではあるものの、リリースの末尾に「メディア向けに、レビュー用のコードをご提供可能です。ご希望の場合はこちらのメールアドレスまでご連絡ください」くらいの記載はしておくと、思わぬ露出のチャンスが巡ってくるかもしれない。
編集部からの一言
今回紹介した4つの項目は、どれも「なくてもプレスリリースとしては成立するけれど、あると受け手(メディアや配信者)が圧倒的に動きやすくなる」ものばかり。「相手の手間を省き、記事や動画を作りやすくする思いやり」の積み重ねが、結果としてあなたのゲームの露出度を大きく引き上げてくれるはずだ。
連載一覧
【クリエイターの広報術:第1回】プレスリリース、どのタイミング送るのが正解?
【クリエイターの広報術:第2回】メールを開かせる「タイトル」と「一行目」
【クリエイターの広報術:第3回】意外と知らない?あると嬉しい最適メインビジュアル
【クリエイターの広報術:第4回】ゲームの魅力を伝えるのに欠かせない「スクショ」「動画」を考える
【クリエイターの広報術:第5回】作った素材の送信方法 そして意外なところにある落とし穴
【クリエイターの広報術:第6回】やっぱり基本は「5W1H」 ゲームの印象を決定づけるリード文の作り方
【クリエイターの広報術:第7回】ゲームの魅力をはっきり、そして簡潔に伝える本文の書き方
【クリエイターの広報術:第8回】リリースの価値を底上げする、本文にあるといいかもこんな情報




